VWAPは、その期間に取引した人たちの、平均的な取得価格の目安と考えられている線です。そのVWAPを、計算を始めるローソク足を自分で決めて引くのが、アンカードVWAPインジケーターです。
この記事では、VWAPとアンカードVWAPの考え方を、初めての方にもわかるように順番に解説します。あわせて、クリックしたローソク足からVWAPを引く「アンカードVWAPインジケーター」を紹介します。MT4とMT5の両方に対応しています。こちらのインジケーターは完全に無料で提供しております。
この記事のポイント
- VWAPは出来高加重平均価格のことで、多く取引された価格ほど平均に強く反映させます。
- アンカードVWAPインジケーターは、計算を始めるローソク足を自分で決めて、そこから出来高を積み重ねていくVWAPです。
- 「アンカードVWAPインジケーター」は、チャート右下のボタンを押してローソク足をクリックするだけで線を引けます。起点は8か所まで置けます。
- VWAPの上と下に、標準偏差のバンドを表示します。
- MT4とMT5の両方に対応しています。メールアドレスを登録すると、配布ページから無料でダウンロードできます。
| 名称 | アンカードVWAPインジケーター(ファイル名:MT4版 MAM_AnchoredVWAP.ex4/MT5版 MAM_AnchoredVWAP.ex5) |
|---|---|
| 対応プラットフォーム | MT4(MetaTrader 4)・MT5(MetaTrader 5)のWindows版 |
| 料金 | 完全無料 |
| 表示するもの | クリックした起点からのアンカードVWAP(最大8本)、標準偏差バンド、起点の印、線の右端の名前と起点の日時、操作ボタン、直近の最高値・最安値から自動で引く線(オンにしたとき) |
| 通知 | ポップアップ・音・メール・プッシュ通知(終値での上抜け・下抜け、一番外側のバンドへのタッチ) |
| 開発者 | Toshi(MoreAndMore Info) |
アンカードVWAPインジケーターを無料でダウンロードする ▼

VWAPとは?
VWAPは、出来高加重平均価格という意味の英語の略です。出来高とは、その時間にどれだけ取引が行われたかを表す数量です。加重とは、多く取引された価格ほど、平均に強く反映させることです。

VWAPの計算の例
たとえば、ドル円で、158円00銭で200回、158円40銭で100回、158円80銭で100回、取引があったとします。3つの価格をそのまま平均すると、158円40銭です。VWAPで計算すると、取引の多かった158円00銭に引き寄せられて、158円30銭になります。
つまりVWAPは、その期間に取引した人たちの、平均的な取得価格の目安と考えられます。

FXの出来高(ティックボリューム)
FXには、株のような取引所がないため、市場全体の出来高はわかりません。そのため、ティックボリュームを使います。ティックボリュームとは、価格が何回動いたかを数えた回数です。

アンカードVWAPとは?
アンカーは、船のいかりのことです。アンカードVWAPは、計算を始めるローソク足を自分で決めて、そこから出来高を積み重ねていくVWAPです。起点を固定する、というイメージです。

大きな安値を起点にする例
たとえば、大きな安値をつけたローソク足を起点にすると、その安値から後に取引した人たちの、平均的な取得価格の目安になります。大きなニュースが出たローソク足や、週の始まりを起点にする使い方もあります。

アンカードVWAPの一般的な見方
一般的には、価格がアンカードVWAPより上なら、起点から後に買った人が平均で利益の状態、下なら損失の状態、という見方をします。そのため、アンカードVWAPの近くでは、意識されて止まったり、反発したりすることがある、と考えられています。

バンド
バンドは、VWAPの上と下に引く線で、価格がVWAPからどれくらい離れているかを見るために使います。このインジケーターでは、標準偏差でバンドの幅を決めます。標準偏差とは、価格のばらつきの大きさのことです。値動きが大きいほど、バンドの幅は広くなります。
一般的には、価格がバンドの外まで離れると、VWAPから行き過ぎている、という見方をします。

MT4とMT5の両方に対応
アンカードVWAPインジケーターは、MT4版とMT5版の両方を配布しています。表示する内容とパラメーターは、MT4版とMT5版で同じです。

使い方:クリックで起点を置く
右下の4つのボタン
インジケーターを入れたばかりの画面では、まだ線は表示されていません。チャートの右下に、ボタンが4つ並んでいます。左から、起点を置く、1つ消す、全消去、バンドONです。

起点を置くボタンを押す
起点を置くボタンを押すと、ボタンが緑になり、文字が「クリックで起点」に変わります。この状態でチャートの上にマウスを動かすと、マウスを置いたローソク足を起点にしたVWAPが、薄い黄色の線で表示されます。マウスを動かすと、それに合わせて線も変わるので、どこから引くと、どんな線になるかを、試しながら確認できます。

引きたいローソク足でクリックすると、そのローソク足が起点になり、金色の線が固定されます。1本置くと、ボタンは元の灰色に戻ります。
チャートの見方
金色の太い線がアンカードVWAP、点線がバンド
金色の太い線が、アンカードVWAPです。その上と下にある、同じ色の点線がバンドです。初期設定では、内側が標準偏差1つ分、外側が標準偏差2つ分の幅です。

線の右端の名前と起点の日時
線の右端には、「AVWAP1」という名前と、起点のローソク足の日付と時刻が表示されます。AVWAPは、アンカードVWAPの略です。

起点の丸い印
起点のローソク足には、丸い印が付きます。ローソク足の上半分をクリックすると、印は高値の上に、下半分をクリックすると、安値の下に付きます。

2本目からは色が変わる
もう一度、起点を置くボタンを押して、別のローソク足をクリックすると、2本目の線が水色で表示されます。線の色は、1本目が金色、2本目が水色、3本目が赤紫、4本目が黄緑のように、起点ごとに変わります。
起点は8か所まで置けて、9か所目を置くと、一番古い起点が消えます。

起点の動かし方と消し方
- 動かす:丸い印をダブルクリックして選び、ドラッグで別のローソク足へ動かすと、そのローソク足から計算し直されます。
- 1本だけ消す:印を選んだ状態で、キーボードのDeleteキーを押すと、その起点の線が消えます。
- 1つ消すボタン:最後に置いた起点を消します。
- 全消去ボタン:すべての起点を消します。
バンドのON・OFF
一番右のバンドONのボタンを押すと、バンドOFFに変わり、すべての線のバンドが消えます。もう一度押すと、バンドが表示されます。

置いた起点とバンドの表示は、チャートごとに保存されるので、時間足を切り替えても残ります。
自動で引く線
パラメーターでオンにすると、直近100本の中で一番高い高値と、一番安い安値のローソク足を起点にしたアンカードVWAPを、自動で引きます。高値からの線は赤、安値からの線は緑で、右端の名前は「高値AVWAP」「安値AVWAP」です。
新しいローソク足が確定するたびに、起点は自動で探し直されます。初期設定ではオフです。

通知の機能
通知は2種類あります。
- 終値での上抜け・下抜け:確定したローソク足の終値が、アンカードVWAPを上抜け、または下抜けしたときです。
- 一番外側のバンドへのタッチ:今のローソク足が、一番外側のバンドに触れたときです。
通知の方法は、ポップアップ・音・メール・スマホへのプッシュ通知です。初期設定では通知はオフなので、使うときはパラメーター設定でオンにします。自動で引いた線を通知の対象にするかも選べます。

アンカードVWAPインジケーターの導入方法
MT4の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「AnchoredVWAP.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT4のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL4」→「Indicators」に、「MAM_AnchoredVWAP.ex4」を入れます。
- MT4を再起動するか、ナビゲーターの「インディケータ」を右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターの「インディケータ」から「MAM_AnchoredVWAP」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
MT5の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「AnchoredVWAP_MT5.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT5のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL5」→「Indicators」に、「MAM_AnchoredVWAP.ex5」を入れます。
- MT5を再起動するか、ナビゲーターの中で右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターから「MAM_AnchoredVWAP」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
パラメーターの説明
パラメーターは、すべて日本語で表示されます。

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| ID | 1 | 同じチャートに設定違いで2つ入れるときは、別の値にしてください。 |
| 計算に使う価格 | 代表値(高値+安値+終値)/3 | 終値・始値・高値・安値・中央値・代表値・平均値の7種類から選べます。 |
| 起点の日時を指定して置く | 1970.01.01 00:00(使わない) | 日時を入力すると、その日時のローソク足に起点を置きます。 |
| 起点を置いた後もクリックで置けるままにする | false | trueにすると、1回クリックしたあとも、続けて起点を置けます。 |
| 起点1〜8の色 | Gold/DeepSkyBlue/Magenta/Lime/Orange/Aqua/Violet/White | 起点ごとの線の色です。 |
| VWAPの太さ・VWAPの線種 | 2/実線 | 線の太さと線種です。 |
| マウス位置からのVWAP(お試し表示)の色 | Khaki | 起点を置く前に表示する、薄い黄色の線の色です。 |
| バンドを表示する | true | ボタンでも切り替えられます。 |
| バンド1・2・3の倍率(0=表示しない) | 1.0/2.0/0.0 | 標準偏差の何倍の位置にバンドを引くかです。3本まで決められます。 |
| バンドの線種 | 点線 | バンドの色はVWAPと同じです。 |
| 直近の最高値・最安値の足を起点にしたVWAPを自動で描く・何本前まで探すか | false/100 | trueにすると、確定した足の中から最高値と最安値を探して、自動で線を引きます。 |
| 最高値からのVWAPの色・最安値からのVWAPの色 | Tomato/MediumSeaGreen | 自動で引く線の色です。 |
| 線の右端に名前と起点の日時を表示する・文字のサイズ | true/8 | 右端の文字の表示と大きさです。 |
| 起点に印を表示する | true | 印はドラッグで動かせて、Deleteキーで消せます。 |
| ボタンを表示する・ボタンの位置・横の位置・縦の位置 | true/右下/10/10 | ボタンを置く隅と、隅からの距離です。 |
| 終値がVWAPを上抜け・下抜けしたら通知・一番外側のバンドに触れたら通知 | false/false | 通知を使うときはtrueにしてください。 |
| 自動(高値・安値)のVWAPも通知の対象にする | true | 自動で引いた線も通知するかどうかです。 |
| ポップアップ・音・メール・プッシュ通知(スマホ) | true/true/false/false | 通知の方法です。音のファイルも変えられます。メールとプッシュ通知は、MT4・MT5側の設定が必要です。 |

使うときの注意点
- FXのVWAPは、ティックボリュームで計算するので、市場全体の本当の出来高とは違います。
- 使っているFX会社によって、ティックボリュームが違うため、VWAPの位置も少し変わります。
- アンカードVWAPは、どのローソク足を起点にするかで、線の位置が大きく変わります。
- アンカードVWAPに近づいたからといって、必ず止まったり反発したりするわけではありません。
- まだ確定していないローソク足の間は、VWAPとバンドの値も動き続けます。
アンカードVWAPインジケーターに関するよくある質問
Q. 本当に無料ですか?
はい、完全に無料です。メールアドレスをご登録いただくと、無料インジケーター配布ページからダウンロードできます。
Q. MT5でも使えますか?
はい。MT4版とMT5版の両方を配布しています。どちらもWindows版のMT4・MT5で使えます。スマホ版・タブレット版では使えません。
Q. 入れても線が表示されないのはなぜですか?
アンカードVWAPは、起点を置いてはじめて線が表示されます。チャート右下の「起点を置く」ボタンを押してから、引きたいローソク足をクリックしてください。
Q. 起点はいくつまで置けますか?
8か所まで置けます。9か所目を置くと、一番古い起点が消えます。線の色は起点ごとに変わります。
Q. 時間足を切り替えると起点は消えますか?
置いた起点とバンドの表示は、チャートごとに保存されるので、時間足を切り替えても残ります。
アンカードVWAPインジケーターの無料ダウンロードはこちら
まとめ
今回は、VWAPとアンカードVWAPの考え方と、クリックしたローソク足からVWAPを引く無料の「アンカードVWAPインジケーター」を紹介しました。
VWAPは、その期間に取引した人たちの平均的な取得価格の目安で、アンカードVWAPは、その計算を始めるローソク足を自分で決めるものです。アンカードVWAPインジケーターを使えば、ボタンを押してローソク足をクリックするだけで線とバンドを引けて、マウスを動かしながら、どこから引くとどんな線になるかも試せます。
アンカードVWAPをチャートで確かめながら学びたい方は、ぜひ活用してみてください。
※本インジケーターは売買の判断を補助するツールです。投資は自己責任で行ってください。利益を保証するものではありません。




