MT4で複数の通貨ペアを監視しようとすると、標準では「気配値表示」ウィンドウを使うことになります。ただ、この気配値表示はチャートとは別の枠にあるため、チャートを大きく表示していると見えなくなります。かといって常に出しておくと、チャートの表示領域がその分だけ狭くなります。
さらに、気配値表示は一覧から銘柄を選んでも、そのままチャートを切り替えることができません。見たいペアに移るだけで、毎回ひと手間かかります。
そこで本記事では、通貨ペアの一覧をチャートの上に直接表示し、レートとスプレッド、前日比までまとめて確認できるインジケーターを紹介します。
こちらのインジケーターは下記からダウンロードいただけます。

MT4の気配値表示で不便に感じるところ

まず、標準機能の何が足りないのかを整理しておきます。
チャートとは別の枠にある

気配値表示はMT4のウィンドウの一部として左側に配置されます。チャートを広く使いたいときは閉じることになり、閉じれば当然レートは見えません。チャートを見ながらレート一覧も確認する、という状態が作りにくい構造です。
クリックしても通貨ペアが切り替わらない
気配値表示で銘柄をクリックしても、いま見ているチャートの通貨ペアは変わりません。行が選択されるだけで、チャートには何も起きません。
見たいペアに移るには、銘柄をチャートへドラッグするか、右クリックから新しいチャートを開くことになります。ドラッグは落とす先を間違えると別のチャートが書き換わり、新しいチャートを開けばウィンドウがどんどん増えていきます。
「一覧から選んで、そのままチャートを切り替える」という操作が、MT4の標準機能では用意されていません。監視する通貨ペアが多いほど、この一手間が積み重なります。
通貨ペアの一覧をチャート上に表示するインジケーター

今回紹介するインジケーターは、チャートに重ねる形でパネルを表示します。
表示する内容は4段階から選べる

1行に何を並べるかは、パラメーターで切り替えられます。
- 通貨ペア名だけ:最も軽く、置き場所も取りません
- 通貨ペア名+アイコン
- 通貨ペア名+アイコン+レート+スプレッド(初期設定)
- 通貨ペア名+アイコン+レート+前日比(変化額・変化率)
初期設定では現在のレートと今のスプレッドが並んで表示されます。スプレッドは業者から配信されている値をそのまま出しているので、エントリー前に広がっていないかをチャートから目を離さずに確認できます。
前日比のモードにすると、前日終値からの変化額と変化率(%)が並びます。上昇は緑、下落は赤で色分けされるため、パネルを一目見るだけで、その日どのペアが買われているか売られているかが分かります。
レートの最後の1桁は小さく表示されます。5桁業者・3桁業者の最小単位(いわゆるポイント)が視覚的に区別できるので、桁を読み違えにくくなります。
クロス円・ドルストレートで自動的に分類される

通貨ペアは、名前から自動で判定して見出しごとに整理されます。
- ドルストレート:USDを含むペア
- クロス円:JPYを含み、USDを含まないペア
- クロス通貨:USDもJPYも含まないペア
- 株価指数 / 貴金属 / エネルギー / 商品 / 暗号資産
ブローカーによっては気配値表示のフォルダが「Forex 3」のような分かりにくい名前になっていますが、その名前に関係なく、トレーダーが使う区分で並び替えます。設定は不要です。
行を長押しドラッグで並べ替えられる

よく見る通貨ペアを上に持ってきたい場合は、その行を長押しして上下にドラッグします。見出しを越えれば別のカテゴリへ移すこともできます。
並び順は保存されるため、MT4を再起動しても、インジケーターを入れ直しても維持されます。
行頭に国旗アイコンが表示される

各行の先頭には、通貨ペアに対応する2つの国旗が重ねて表示されます。銘柄名を読まなくても、色と形でどのペアかを判別できます。
株価指数や貴金属、暗号資産にはそれぞれ専用のアイコンが割り当てられます。
使わない通貨ペアは右クリックで一覧から外せる

気配値表示には入っているものの、普段は見ない銘柄もあります。その行を右クリックすると「○○を非表示にする」というメニューが出て、パネルから外せます。
外した銘柄は気配値表示からは削除されません。パネルの表示だけを減らす仕組みなので、チャートを開いている銘柄や保有中の銘柄でも問題なく外せます。戻したいときは右クリックメニューの「非表示をすべて戻す」を選ぶだけです。
この設定も保存されるため、MT4を再起動しても維持されます。
表示する通貨ペアの決め方

パネルに並ぶ銘柄は、MT4の「気配値表示」に入っているものが自動的に反映されます。
つまり、表示したい通貨ペアを増やしたいときは、気配値表示に追加するだけです。追加すると1秒以内にパネルへ反映されます。インジケーターを入れ直す必要はありません。
ブローカーが配信している全銘柄を表示するモードや、文字列で絞り込むモード(「USD」と入れればUSD絡みだけ)も用意しています。
クリックでチャートの通貨ペアを切り替えられる

パネルの行をクリックすると、そのチャートの通貨ペアが切り替わります。現在表示中の通貨ペアには行の左端に色が付くので、どれを見ているかがすぐ分かります。
開いている全チャートをまとめて切り替えるオプションもあります(時間足は各チャートのものを維持します)。
パネルの操作

チャート上に置くものなので、邪魔にならないよう操作できます。
- 移動:上部の見出しバーをドラッグすると好きな位置へ動かせます
- 横幅の変更:右端をドラッグすると幅を広げたり狭めたりできます
- 折りたたみ:「-」ボタンで見出しバーだけの状態になります
- 削除:「×」ボタンでチャートから外せます
- スクロール:スクロールバー、▲▼ボタン、上下の矢印キーの3通り
位置や折りたたみの状態、横幅はチャートごとに記憶されるため、通貨ペアを切り替えても同じ場所・同じ大きさで表示されます。
横幅を狭めてチャートを広く使う

パネルの右端にマウスを近づけると合図の記号が出ます。そのままドラッグすれば横幅が変わります。
初期状態ではレートとスプレッドまで見える幅で表示されますが、通貨ペア名だけが見えれば十分なときは、狭めてチャートの邪魔にならないようにできます。
ダークテーマに対応

MT4のチャートを黒背景で使っている方向けに、パラメーターひとつでパネル全体を暗い配色に切り替えられます。
背景・文字・区切り線・上昇色・下落色などがまとめて暗い配色に変わるため、色を1つずつ指定し直す必要はありません。白背景のチャートで使う場合は、初期設定のまま明るい配色で表示されます。
配色は個別に指定することもできるので、ご自身のチャートの色に合わせて微調整することも可能です。
ダウンロード方法
こちらのインジケーターは下記からダウンロードいただけます。

導入前に知っておいていただきたい点
仕様として把握しておいたほうがよい点を、先にお伝えしておきます。
変化額・変化率は日足データを使います
前日終値との比較には日足のデータが必要です。そのため初めて表示する銘柄は、日足がダウンロードされるまで数秒から十数秒のあいだ「-」と表示されます。しばらく待てば数値が入ります。
なお、初期設定の「レート+スプレッド」表示では日足を使わないため、この待ち時間は発生しません。
矢印キーはチャートが選択されている必要があります
MT4はキー操作を、選択中のチャートにだけ送ります。気配値表示やナビゲーターをクリックした直後は矢印キーが届かないため、その場合はチャートを一度クリックしてください。スクロールバーと▲▼ボタンはいつでも使えます。
表示できるのはブローカーが配信している銘柄だけです
MT4は、契約しているブローカーが配信していない銘柄を扱えません。他社で見られる銘柄が、お使いのブローカーには無いということが起こり得ます。
また、銘柄名は業者ごとに異なります(日経225が「JP225Cash」だったり「JP225」だったり)。本インジケーターは業者の銘柄リストをそのまま読み込むため、名前の違いを設定で埋める必要はありません。
表示できる行数の上限は256です
見出しを含めて256行までです。全銘柄を表示するモードで銘柄数の多い業者を使う場合は、絞り込みと併用してください。
こんな使い方に向いています
- 複数の通貨ペアを見ているが、気配値表示を開くとチャートが狭くなる
- 一覧から選んで、そのままチャートの通貨ペアを切り替えたい
- エントリー前にスプレッドが広がっていないかを、チャートを見たまま確認したい
- その日どのペアが動いているかを、まとめて把握したい
- チャートを大きく表示したまま、レートも確認したい
- よく見る通貨ペアを自分の並び順で固定したい
- 黒背景のチャートに合う配色で表示したい
監視する通貨ペアが多い方ほど、確認にかかる時間の差が出ます。
関連するMT4の表示系インジケーター
まとめ
MT4の気配値表示は、チャートとは別の枠にあり、銘柄をクリックしてもチャートの通貨ペアは切り替わりません。チャートを広く使いたいときには邪魔になり、かといって閉じればレートが見えなくなります。
今回紹介したインジケーターは、チャート上に通貨ペアの一覧を表示し、レートとスプレッド、前日比までまとめて確認できるようにするものです。クロス円・ドルストレートといった区分で自動的に整理され、並び順は自分で決められます。使わない銘柄は右クリックで外せ、横幅も自由に変えられます。黒背景のチャート向けにダークテーマも用意しました。
日足データが揃うまで変化率が表示されない点と、表示できるのは契約中のブローカーが配信している銘柄に限られる点だけ、あらかじめご了承ください。
こちらのインジケーターは下記からダウンロードいただけます。




