FXトレードにおいて、ドル円は最も人気のある通貨ペアのひとつです。日本国内のFXトレーダーにとっては身近な存在であり、値動きのクセや市場の傾向が理解しやすいため、多くの投資家が積極的に取引を行っています。特にロング(買い)エントリーは、相場の上昇局面を狙う戦略として注目されており、効果的な手法を知っておくことで利益獲得のチャンスが広がります。
しかし、単に「上がるから買う」という安易な判断では勝率は安定しません。相場にはダマシや急なトレンド転換が存在し、無計画なエントリーでは損失が膨らむリスクもあります。そこで本記事では、ドル円で使えるおすすめのロングエントリー手法を厳選してご紹介します。
それぞれの手法は、初心者から上級者まで幅広いトレーダーに対応した内容です。具体的なエントリーポイントや利確・損切りの目安など、実践的な解説を交えながら解説していきます。ぜひ最後までご覧いただき、あなたのトレードに役立ててください。
ドル円の基本的な特性を知ることは重要
FXトレードにおいて、ドル円の基本的な特性を理解することは、ロングエントリーの成功率を高めるために欠かせません。ドル円は他の通貨ペアと比較して値動きの特徴が異なるため、その特性を把握することで、より精度の高いエントリーやエグジットが可能になります。以下では、ドル円の代表的な特性について解説します。
ドル円は安定した値動きが特徴
ドル円は、EUR/USD(ユーロドル)やGBP/USD(ポンドドル)などと比べて、値動きが比較的穏やかで、突発的な急変動が少ない傾向があります。これは、日本円が「リスク回避通貨」としての役割を持つため、急激な暴落や高騰が起きにくいことが理由の一つです。
特に初心者にとっては、相場の動きが読みやすく、リスク管理がしやすい通貨ペアといえます。
相関関係が強い要因が多い
ドル円は、米国経済指標や日銀の政策金利、さらに米国債利回りなどの影響を大きく受ける通貨ペアです。特に米国の雇用統計(NFP)やFOMC(連邦公開市場委員会)の発表時には、ドル円が大きく変動する傾向があります。そのため、これらのイベント前後はトレンド転換が起こりやすく、ロングエントリーの判断には慎重さが求められます。
東京市場とニューヨーク市場の値動きの違い
ドル円は東京市場(午前9時〜午後3時)とニューヨーク市場(午後9時〜午前5時)の値動きに特徴があります。東京市場は比較的穏やかに推移することが多い一方、ニューヨーク市場では急激な値動きやトレンドの発生が見られることがよくあります。
ロングエントリーを狙う際は、これらの市場の特性を理解しておくと、より有利なタイミングを見極めやすくなります。
リスクオフの局面では円高が進みやすい
日本円は「安全資産」としての側面があり、地政学的リスクや株価の急落などが発生した際には、円が買われてドル円が下落する傾向があります。ロングエントリーを狙う際には、こうしたリスク要因にも注意が必要です。
節目(キリ番)が意識されやすい
ドル円では「150.00円」や「145.00円」などのキリの良い価格が意識されやすく、これらの価格帯では売買が集中しやすい傾向があります。ロングエントリーを狙う際は、こうした節目のブレイクや反発の動きを確認することで、精度の高いエントリーが可能になります。
ドル円で使えるおすすめのロングエントリー手法5選
ここからは、ドル円に特化したおすすめのロングエントリー手法5選をご紹介します。これらの手法は、初心者から上級者まで幅広いトレーダーが活用できる実践的な方法です。各手法にはエントリーポイントの見極めやリスク管理のポイントも解説するので、ぜひご自身のトレードスタイルに合ったものを取り入れてみてください。
【手法1】移動平均線+プライスアクション
移動平均線(MA)とプライスアクションの組み合わせは、シンプルながら勝率の高いトレードをすることが可能です。移動平均線はトレンドの方向性を示し、プライスアクションはエントリーポイントの精度を高める役割を果たします。しかし、プライスアクションに関しては少し感覚的なところもあり、難易度が高いため、中級者以上におすすめできる手法です。
この手法の具体的なエントリー手順は下記の通りです。
1.はじめに下記の2つのインジケーターを準備します。
- 50期間の移動平均線(EMA)
- 200期間の移動平均線(EMA)
2.50EMAと200EMAをチャートに表示させます。
3.200EMAが上向きで、価格がその上に位置しているかどうか確認します。
4.50EMAが200EMAの上に位置しているのを確認します。
6.次に価格が50EMAにタッチしたタイミングを確認します。
7.プライスアクションとして「ピンバー」や「包み足」などの反発サインや50EMAをローソク足が上抜けるなど上昇の強さを確認できたらエントリーします。
8.利確は、次の高値付近、損切りはピンバーの安値、または直近安値の少し下にします。
この手法は、上昇トレンドかどうかを判断してさらにプライスアクションを駆使することで期待値の高いロングエントリーを実現しています。移動平均線が上向きであることで、相場が上昇トレンドであると判断できます。そこにプライスアクションを組み合わせることで、反発のタイミングをより正確に見極めることができるので、移動平均線だけでエントリーするよりも勝率が高められる点が特徴です。
【手法2】ボリンジャーバンド+RSIの組み合わせ
ボリンジャーバンドとRSI(相対力指数)を組み合わせた手法は、逆張りのロングエントリーに適しています。特にドル円では、レンジ相場が頻繁に発生するため、この手法が有効な場面が多く見られます。
この手法の具体的なエントリー手順は下記の通りです。
1.はじめに、下記のインジケーターを準備します。
- ボリンジャーバンド(20期間、±2σ)
- RSI(14期間)
2.ボリンジャーバンド(20期間、±2σ)とRSI(14期間)をチャートに表示させます。
3.価格が標準偏差2に設定したボリンジャーバンドの下限にタッチした状態でRSIが30以下(売られすぎ)を示しているのを確認します。
4.さらに、ローソク足の「反発サイン」(例:ピンバー)が確認できたらエントリー
5.利確は、ボリンジャーバンドの中心線または上限、損切りは直近の安値の少し下になります。
この手法では、ボリンジャーバンドの反発だけでなく、RSIによる「売られすぎシグナル」を組み合わせることで、根拠を増やし、より信頼性の高いエントリーを狙うことができます。
【手法3】経済指標トレード
ドル円は米国の経済指標や日銀の金融政策などのニュースに敏感に反応するため、これらの情報を活用した経済指標トレードも非常に有効です。
1.重要な経済指標の確認を行います。重要指標の具体例は下記の通りです。
- 米国雇用統計(NFP)
- ISM製造業景況指数
- 米国消費者物価指数(CPI)
- FOMCの政策金利発表
- 日銀の金融政策決定会合
2.指標発表後に価格が急落した後、直近のサポートラインで反発の兆候が出た場合、「指標発表で悪材料が出たものの、相場が回復し始めた」状況を狙います。
3.ローソク足の「陽線の包み足」や「ダブルボトム」などの反発サインを確認してエントリー
4.利確は、指標発表前の高値、損切りは直近の安値の少し下となります。
経済指標トレードでは、「指標発表での一時的な混乱」をチャンスに変えるのがカギです。特に、指標発表直後はボラティリティが高くなるため、急落後の反発を狙う際は、損切りの設定を厳密に行うことが重要です。
【手法4】ピボット+トレンドラインの組み合わせ
ピボットとトレンドラインの組み合わせは、特にテクニカル分析を活用するトレーダーに人気のある手法です。ドル円は意識される価格帯がはっきりしやすいため、ピボットを活用することで効率よくロングエントリーのタイミングを見極められます。
1.まず、下記のインジケーターを準備します。
- ピボット(デイリーまたはウィークリー)
- トレンドライン
2.次に、ピボットをチャートに表示します。今回、ピボットはデイリーピボット(日足)を使用しています。
3.ピボットポイントのS1やS2のサポートライン付近で、価格が反発の兆しを確認します。
4.反発するタイミングでトレンドラインのサポートが重なっている場合はさらに強い根拠になります。トレンドラインは必須ではありません。
5.反発サインとして「ピンバー」や「陽線の包み足」を確認したらエントリーします。
6.利確は次のR1やR2のピボットポイント、損切りは直近安値もしくはS1・S2の少し下になります。
ピボットは、機関投資家や大口トレーダーも意識する重要なラインです。特に、ピボットとトレンドラインが重なる場面では、信頼性の高いエントリーポイントとなります。
【手法5】MACD+ダイバージェンスの活用
MACD(移動平均収束拡散)とダイバージェンスの組み合わせは、トレンド転換の兆候を捉えるのに役立つ強力な手法です。ドル円が下降トレンドから上昇トレンドに転換する局面で、エントリータイミングを見極める際に有効です。
この手法を使用してエントリーする手順は下記の通りです。
1.はじめに、標準のMACDを用意します。
- MACD(12, 26, 9のデフォルト設定)
2.MACDをチャートに表示させます。
2.価格が直近の安値を更新しているが、MACDのヒストグラムが上昇しているのを確認します。
3.MACDの「ゴールデンクロス」(MACDラインがシグナルラインを上抜ける)を確認し、さらにローソク足の反発サインが確認できたらエントリーします。
4.利確は直近の高値、またはMACDのヒストグラムが再び下降を示したポイント、損切りは直近の安値の少し下になります。
MACDのダイバージェンスは、強いトレンドの転換を示唆する重要なシグナルです。特にドル円のように値動きが比較的穏やかでトレンドが長く続きやすい通貨ペアでは、ダイバージェンスが信頼性の高いエントリーポイントとして機能します。
リスク管理とメンタル管理
ドル円をトレードする際には、正しい手法を使うことも重要ですが、それよりもリスク管理やメンタル管理を正しく行うことが重要です。ここでは、具体的にどのようにリスク管理やメンタル管理を行うのか解説しますので、ぜひ参考にしてください。
リスク管理のポイント
リスク管理の基本は、損失を最小限に抑え、利益を最大化することです。以下の具体的な方法を取り入れることで、より安全なトレードが可能になります。
①損切り(ストップロス)を必ず設定する
エントリーと同時にストップロス(損切り)を設定するのが基本です。ドル円のような値動きが穏やかな通貨でも、突発的なニュースや要人発言で大きく動くことがあるため、想定外の損失を避けるための防御策として損切りは必須です。
目安としては、そのエントリー根拠が崩れる場所に置くことです。例えば、ピンバーなどのプライスアクションを根拠のひとつにエントリーしたなら、損切りは直近安値になります。また、エリオット波動3波を根拠にロングエントリーをしたなら、エリオット波動2波の安値の下に損切りを置くのが一般的です。
②取引額のルールを決める
1回のトレードで資金の2〜3%以内のリスクに抑えるのが一般的です。例えば、10万円の資金なら1回のトレードで2,000〜3,000円以上の損失を超えないようにしましょう。これにより、数回の連敗があっても資金が大きく減るリスクを軽減できます。
③資金管理ルールの徹底
「勝っている時ほど調子に乗らない」「負けが続いても焦らない」ために、一貫した資金管理ルールが重要です。特に、勝った後に「もっと利益を伸ばしたい」と過剰にポジションを取ると、せっかくの利益を失うリスクが高まります。
メンタル管理のポイント
トレードでは、冷静さを失った判断が大きな損失につながることがあります。メンタル管理を意識することで、トレードの安定性を向上させることができます。
①エントリー前に「根拠」を明確にする
感情的にエントリーするのではなく、「なぜこのタイミングでエントリーするのか?」という根拠を確認するクセをつけましょう。エントリーの根拠があいまいな場合は、見送る判断も大切です。
②トレード後の振り返りを行う
取引結果が良かった場合も悪かった場合も、振り返りの習慣が重要です。勝った理由や負けた理由を明確にすることで、次回のトレードに活かせます。特に、感情的なエントリーが原因の負けは、自分のクセとして記録し、次回から意識して改善を図りましょう。
③休息の重要性
連続して負けが続いた時や、感情が乱れていると感じた時は、無理にトレードを続けないことが重要です。一度冷静になり、トレードから距離を置くことで、次のエントリーチャンスで落ち着いた判断ができるようになります。
トレード日記をつける
リスク管理とメンタル管理を強化するためには、トレード日記が効果的です。
- エントリー根拠
- 利確・損切りの判断理由
- トレード時の感情(焦りや自信の有無)
これらを記録することで、自分のトレードのクセや課題が見つかり、冷静な判断ができるようになります。
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まとめ
今回は、ドル円で使えるおすすめのロングエントリー手法を5つご紹介しました。
ドル円のロングエントリーでは、通貨の特性を理解し、効果的な手法を活用することが重要です。移動平均線やボリンジャーバンドなどのテクニカル分析に加え、ニューストレードを取り入れることで、より高精度なエントリーが可能になります。また、リスク管理とメンタル管理を徹底することで、冷静かつ安定したトレードが実現できます。今回紹介した5つの手法と管理法を活用し、相場の流れに沿った利益獲得を目指しましょう。