ドル円が上がったとき、それは「ドルが買われた」からでしょうか。それとも「円が売られた」からでしょうか。ドル円のチャートだけでは、この2つを区別できません。
この記事では、通貨の強弱の考え方を、初めての方にもわかるように順番に解説します。あわせて、主要8通貨の強さを線で比べるインジケーター「通貨強弱メーター」を紹介します。MT4とMT5の両方に対応しています。こちらのインジケーターは完全に無料で提供しております。
この記事のポイント
- 通貨の強弱は、1つの通貨がほかの通貨全体に対して、買われているか売られているかを数字にしたものです。
- 「通貨強弱メーター」は、主要8通貨の強さを28の通貨ペアから計算し、サブウインドウに線で表示します。
- 8通貨がどれだけ大きく動いているかを表す「全体の相場の勢い」と、強さの大きさの目安になる「勢いの目安」のレベルも表示します。
- 左下の通貨ボタンを2つ押すと、その通貨ペアのチャートに切り替わります。
- MT4とMT5の両方に対応しています。メールアドレスを登録すると、配布ページから無料でダウンロードできます。
| 名称 | 通貨強弱メーター(ファイル名:MT4版 MAM_CurrencyStrength.ex4/MT5版 MAM_CurrencyStrength.ex5) |
|---|---|
| 対応プラットフォーム | MT4(MetaTrader 4)・MT5(MetaTrader 5)のWindows版 |
| 料金 | 完全無料 |
| 対象の通貨 | 米ドル・円・ユーロ・ポンド・豪ドル・ニュージーランドドル・カナダドル・スイスフラン(28の通貨ペアから計算) |
| 通知 | ポップアップ・音・メール・プッシュ通知 |
| 開発者 | Toshi(MoreAndMore Info) |

通貨の強弱とは?
FXでは、2つの通貨を組み合わせた通貨ペアを取引します。ドル円は、アメリカのドルと日本の円の組み合わせです。ドル円が158円というのは、1ドルを買うのに158円が必要という意味です。

ドル円が上がったとき、ドルが買われて上がったのか、円が売られて上がったのかは、ドル円のチャートだけでは区別できません。そこで、ほかの通貨ペアも一緒に見ます。
- ドル円が上がっているときに、ユーロドルやポンドドルが下がっていれば、ドルはユーロやポンドに対しても買われています。この場合はドルが強いと考えます。
- ユーロ円・ポンド円・豪ドル円も上がっていれば、円がいろいろな通貨に対して売られています。この場合は円が弱いと考えます。

このように、1つの通貨が、ほかの通貨全体に対して買われているか売られているかを数字にしたものが、通貨の強弱です。
主要8通貨と28の通貨ペア
通貨強弱メーターは、ユーロ・ポンド・豪ドル・ニュージーランドドル・米ドル・カナダドル・スイスフラン・円の8つの通貨の強さを、自動で計算します。8つの通貨から2つを選ぶ組み合わせは全部で28通りあり、1つの通貨につき7つの通貨ペアがあります。

強さの計算の考え方
- 通貨ペアごとに、今の終値が、過去20本の終値の平均(移動平均)から何パーセント離れているかを調べます。たとえば、ドル円の過去20本の平均が157円で今の終値が158円なら、約0.6パーセント上なので、ドルにプラス0.6、円にマイナス0.6を数えます。
- これを28の通貨ペアすべてで行い、通貨ごとに7つの通貨ペアの分を平均します。
- 細かいギザギザを減らすために、線をなめらかにします。

ゼロより上にある通貨はほかの通貨に対して買われていて、ゼロより下にある通貨は売られている、ということになります。また、通貨によって値動きの大きさが違うため、初期設定では通貨ごとの値動きの癖をそろえて、同じものさしで比べられるようにしています。
強弱の一般的な見方
一般的には、強い通貨と弱い通貨を組み合わせた通貨ペアは、一方向に動きやすいと言われています。たとえば、ドルが一番強く円が一番弱いなら、ドル円は上がりやすい組み合わせ、という見方をします。反対に、強さが近い通貨同士の通貨ペアは、もみ合いになりやすいと言われています。

また、線の向きも大切です。線が上向きなら強くなっている途中、下向きなら弱くなっている途中です。今は強い通貨でも、線が下を向き始めたら、勢いが弱まってきていると見ることができます。
MT4とMT5の両方に対応
通貨強弱メーターは、MT4版とMT5版の両方を配布しています。表示する内容とパラメーターは、MT4版とMT5版で同じです。

チャートの見方
サブウインドウの線
サブウインドウには、8つの通貨の強さが色の違う線で表示されます。上にある線ほど強く、下にある線ほど弱い通貨です。真ん中の白い点線がゼロの線です。
- 線の色:米ドルが赤、円が黄色、ユーロが白、ポンドが青、豪ドルが水色、ニュージーランドドルがピンク、カナダドルが緑、スイスフランがオレンジ
- 開いているチャートの2つの通貨は太い線、ほかの6つの通貨は細い線
- サブウインドウの右端に、それぞれの線の通貨名
下の画像は、ほかの6つの通貨を隠して、ドル円の米ドル(赤)と円(黄色)だけを表示した例です。

全体の相場の勢い
サブウインドウの中にある灰色のバツ印の並びが、全体の相場の勢いです。8つの通貨がどれだけ大きく動いているかを平均したもので、上がる・下がるの向きは関係なく、相場全体が活発に動いているか、それともそうでないのかを表しています。どの通貨もゼロの近くに集まっているときはボラティリティが少なく、相場全体が静かな状態だとわかります。

勢いの目安
サブウインドウに上下に引かれている色の違う点線が、勢いの目安のレベルです。強さの線がゼロからどのくらい離れたら大きいと言えるのか、その目安を表しています。過去200本の全体の相場の勢いの平均をもとに100のレベルを決め、23・50・100・161・261の5つのレベルを、ゼロの上と下の両方に引きます。23や161などの数字は、フィボナッチという相場でよく使われる比率から取っています。

勢いの目安は、値動きが大きい時期は広く、静かな時期は狭くなります。計算には過去の値だけを使うので、確定したローソク足のレベルが、あとから書き換わることはありません。このインジケーターでは、161を外側のレベルとして、印や通知の基準にしています。
サブウインドウの矢印
線の上に出る通貨と同じ色の矢印は、ローソク足1本の間に、通貨の強さが大きく動いたことを表しています。初期設定では、ローソク足1本で勢いの目安の23以上動いたときに出ます。ゼロより上でさらに強くなったときは上向き、ゼロより下でさらに弱くなったときは下向きです。

メインチャートのバツ印
メインチャートのピンク色のバツ印は、チャートの2つの通貨のどちらかが、外側のレベルの161を超えたあと、勢いが弱まり始めたときに出ます。ドル円のチャートで、米ドルがプラス161より上にあって線が下を向き始めたときや、円がマイナス161より下にあって線が上を向き始めたときは、ローソク足の高値の上にバツ印が出ます。反対の場合は、安値の下に出ます。

交差の三角
サブウインドウの三角の印は、2つの通貨の線が勢いよく交差したことを表しています。3本のローソク足の間に、片方の線が大きく上がり、もう片方の線が大きく下がって交差したときだけ表示されます。強さの順番が、勢いよく入れ替わった場所がわかります。

通貨のボタン
サブウインドウの左下に、通貨名のボタンが並んでいます。2つの通貨を続けて押すと、その通貨ペアのチャートに切り替わります。たとえば、USDとJPYを押すと、ドル円のチャートに切り替わります。

サブウインドウの左上には、状態が文字で表示されます。28の通貨ペアのデータを読み込んでいる間は「データ待ち」と読み込めた数が、通知が出たときは最後のシグナルの時刻と内容が表示されます。
通知の機能
初期設定では、通貨の強さがプラス161またはマイナス161に達したときに知らせます。さらに、161を超えていた通貨が、ローソク足1本で勢いの目安の16以上、ゼロの方向へ戻ったときも知らせます。通貨同士の交差の通知も、パラメーター設定でオンにできます。
判定はローソク足が確定したときに行い、同じローソク足では1回だけ知らせます。初期設定ではポップアップで知らせ、音やメール、スマホへのプッシュ通知も選べます。
通貨強弱メーターの導入方法
MT4の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「CurrencyStrength.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT4のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL4」→「Indicators」に、「MAM_CurrencyStrength.ex4」を入れます。
- MT4を再起動するか、ナビゲーターの「インディケータ」を右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターの「インディケータ」から「MAM_CurrencyStrength」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
MT5の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「CurrencyStrength_MT5.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT5のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL5」→「Indicators」に、「MAM_CurrencyStrength.ex5」を入れます。
- MT5を再起動するか、ナビゲーターの中で右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターから「MAM_CurrencyStrength」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
このインジケーターは28の通貨ペアのデータを使います。通貨ペアは、気配値表示に自動で追加されます。ブローカーによって、通貨ペア名の前や後ろに記号が付いている場合は、パラメーター設定でその記号を入力してください。ブローカーに無い通貨ペアがあるときは、サブウインドウの左上にその数が表示されます。
パラメーターの説明
パラメーターは、すべて日本語で表示されます。

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| 計算する時間足 | チャートと同じ | 上位足にもできます。たとえば15分足のチャートに、1時間足の強弱を表示できます。 |
| 強弱の計算期間(本数) | 20 | 短くすると細かい動きに反応し、長くすると大きな流れを表します。 |
| なめらかさ(本数) | 5 | 1にすると、なめらかにしません。 |
| 勢いの目安の基準にする期間(本数) | 200 | 勢いの目安のレベルを決める期間です。 |
| 通貨ペア名の前・後に付く文字 | 空欄 | ブローカーの通貨ペア名に記号が付く場合に入力します。 |
| ほかの6通貨を点線にする・隠す | false | チャートの2通貨だけを見やすくできます。 |
| 通貨名の横に勢いの目安の値も表示 | false | 今の値を数字で確認できます。 |
| 外側レベルに到達・戻り始めたら通知 | true | 161への到達と、そこからの戻りを知らせます。 |
| 交差を通知 | false | trueにすると、通貨同士の交差も知らせます。 |
| ポップアップ・音・メール・プッシュ通知 | ポップアップだけtrue | メールとプッシュ通知は、MT4・MT5側の設定が必要です。 |
使うときの注意点
- 通貨の強弱は、過去の値動きから計算したものです。今強い通貨が、この先も強いとは限りません。
- 時間足や計算期間によって、強弱の順番が変わることがあります。
- 形成中のローソク足の間は、線の右端が動き続けます。矢印やバツ印、三角の印は、確定したローソク足だけに表示されます。
- ゴールドなど、8つの通貨の組み合わせではないチャートでは、太い線とメインチャートのバツ印は表示されません。
通貨強弱メーターに関するよくある質問
Q. 本当に無料ですか?
はい、完全に無料です。メールアドレスをご登録いただくと、無料インジケーター配布ページからダウンロードできます。
Q. MT5でも使えますか?
はい。MT4版とMT5版の両方を配布しています。どちらもWindows版のMT4・MT5で使えます。スマホ版・タブレット版では使えません。
Q. 「データ待ち」のまま線が出ません。
28の通貨ペアのデータを読み込んでいる途中です。しばらく待つと表示されます。ブローカーに無い通貨ペアがある場合や、通貨ペア名に記号が付くブローカーの場合は、パラメーター設定の「通貨ペア名の前・後に付く文字」を確認してください。
Q. 「全体の相場の勢い」は何を表していますか?
8つの通貨がどれだけ大きく動いているかを平均したものです。上がる・下がるの向きは関係なく、相場全体が活発に動いているか、静かかを表しています。
Q. ゴールドのチャートで使えますか?
サブウインドウの8通貨の線は表示されますが、8つの通貨の組み合わせではないため、太い線とメインチャートのバツ印は表示されません。
通貨強弱メーターの無料ダウンロードはこちら
まとめ
今回は、通貨の強弱の考え方と、主要8通貨の強さを線で比べる無料インジケーター「通貨強弱メーター」を紹介しました。
ドル円が上がったとき、ドルが強いのか円が弱いのかは、ほかの通貨ペアと比べることで見えてきます。通貨強弱メーターを使えば、28の通貨ペアから計算した8通貨の強さが自動でサブウインドウに表示され、全体の相場の勢いや勢いの目安と一緒に確認できます。
通貨の強弱をチャートで確かめながら学びたい方は、ぜひ通貨強弱メーターを活用してみてください。
※本インジケーターは売買の判断を補助するツールです。投資は自己責任で行ってください。利益を保証するものではありません。



