移動平均線は、過去のローソク足の価格を平均して引く線です。平均するので線は滑らかになりますが、そのぶん、今の価格より遅れて動きます。この滑らかさと遅れの小ささを両立させようとして考えられたのが、ラゲールフィルターです。
この記事では、ラゲールフィルターの考え方を、初めての方にもわかるように順番に解説します。あわせて、遅れの少ない滑らかな線で流れの向きを表示する「ラゲールフィルター・トレンド判定インジケーター」を紹介します。MT4とMT5の両方に対応しています。こちらのインジケーターは完全に無料で提供しております。
この記事のポイント
- ラゲールフィルターは、前の値をたくさん残しながら、新しい価格を少しずつ混ぜていく計算を4段階重ねたものです。
- どれくらい前の値を残すかを決める数字をガンマといい、大きいほど滑らかで遅く、小さいほど速く反応する線になります。
- 「ラゲールフィルター・トレンド判定インジケーター」は、線が上向きなら水色、下向きならオレンジで表示し、向きが変わった確定足に矢印を出します。
- 矢印のあとに、ATRで決めた損切りと利確の目安の線を表示します。
- MT4とMT5の両方に対応しています。メールアドレスを登録すると、配布ページから無料でダウンロードできます。
| 名称 | ラゲールフィルター・トレンド判定インジケーター(ファイル名:MT4版 MAM_Laguerre.ex4/MT5版 MAM_Laguerre.ex5) |
|---|---|
| 対応プラットフォーム | MT4(MetaTrader 4)・MT5(MetaTrader 5)のWindows版 |
| 料金 | 完全無料 |
| 表示するもの | ラゲールフィルターの線(上向きは水色、下向きはオレンジ)、向きが変わった確定足の矢印、損切りと利確の目安の線、成績パネル |
| 通知 | ポップアップ・音・メール・プッシュ通知(矢印が出たとき) |
| 開発者 | Toshi(MoreAndMore Info) |
ラゲールフィルター・トレンド判定インジケーターを無料でダウンロードする ▼

移動平均線の弱点
移動平均線は、過去のローソク足の価格を平均して引く線です。平均するので線は滑らかになりますが、そのぶん、今の価格より遅れて動きます。
たとえば、ドル円が157円50銭から158円50銭まで上がったとき、移動平均線は、まだその途中の価格にいて、あとから追いかけてきます。

平均する本数を変えると
平均する本数を増やすと線は滑らかになり、減らすと遅れは小さくなりますが、線がガタガタになります。この、滑らかさと遅れの小ささを両立させようとして考えられたのが、ラゲールフィルターです。

ラゲールフィルターとは?
フィルターとは、細かい値動きを取り除く計算のことです。ラゲールフィルターは、前の値をたくさん残しながら、新しい価格を少しずつ混ぜていく計算を、4段階重ねたものです。4段階の結果を組み合わせたものが、画面に表示される線になります。
どれくらい前の値を残すかを決める数字を、ガンマといいます。初期設定のガンマは0.8です。

ガンマの例
たとえば、前の値が158円00銭で、新しい価格が158円50銭だったとします。ガンマが0.8なら、前の値を8割、新しい価格を2割混ぜるので、1段目の値は158円10銭になります。
ガンマを0.5にすると、半分ずつ混ぜるので158円25銭になり、新しい価格に早く近づきます。つまり、ガンマが大きいほど滑らかで遅く、小さいほど速く反応する線になります。

計算に使う価格
計算に使う価格は、初期設定では、高値と安値の真ん中です。高値が158円30銭、安値が158円10銭なら、158円20銭を使います。

ラゲールフィルターの線の一般的な見方
一般的には、この線が上向きなら上昇の流れ、下向きなら下降の流れ、という見方をします。

MT4とMT5の両方に対応
ラゲールフィルター・トレンド判定インジケーターは、MT4版とMT5版の両方を配布しています。表示する内容とパラメーターは、MT4版とMT5版で同じです。

チャートの見方
線の色は、上向きが水色、下向きがオレンジ
ローソク足に重なっている太い線が、ラゲールフィルターの線です。線が上向きのときは水色、下向きのときはオレンジで表示されます。

向きが変わったローソク足に矢印
線の向きが変わると、そのローソク足に矢印が表示されます。上向きに変わったときは、ローソク足の下に青の上向き矢印、下向きに変わったときは、ローソク足の上に赤の下向き矢印です。
矢印は、確定したローソク足にだけ出るので、一度出た矢印は消えません。

損切りと利確の目安の線
矢印のあとに伸びている横の破線は、損切りと利確の目安の線です。赤の破線が損切りの目安、黄緑の破線が利確の目安です。
目安の幅は、ATRで決めています。ATRは、アベレージ・トゥルー・レンジの略で、ローソク足1本の平均的な値幅のことです。初期設定では、14本のATRを使い、損切りの目安はATRの1.5倍、利確の目安はATRの2倍の位置です。
たとえば、上向きの矢印が出たローソク足の終値が158円00銭で、ATRが20銭だったとします。損切りの目安は、30銭下の157円70銭、利確の目安は、40銭上の158円40銭です。

線は、矢印のローソク足から始まり、価格がどちらかの線に届いたところか、反対の矢印が出たところで終わります。線が表示されるのは、直近の20回の矢印の分です。
成績パネル
チャートの左上に、成績パネルを表示できます。これは、過去のローソク足で、矢印のあとに目安の線に先に届いたかを数えた集計です。初期設定では、過去1000本を集計します。
集計では、損切りの線に先に届けば負け、利確の線に先に届けば勝ちと数えます。反対の矢印が先に出たときは、その終値で決済したとして数えます。同じローソク足で両方に届いたときは、損切りとして数えます。
パネルには、集計した本数、使っている線の種類、今の線の向き、決済済みの回数、保有中の数、勝ちと負けの回数、勝率、PF(プロフィットファクター)、合計のpips、最大ドローダウンが並びます。PFは、勝ちの合計の値幅を、負けの合計の値幅で割った数字です。最大ドローダウンは、合計が一番高かったところから、一番大きく減った幅のことです。
パネルの数字は、過去のローソク足で数えた集計で、将来の結果を示すものではありません。パネルを表示するかどうかは、パラメーターで選べます。
通知の機能
通知は、矢印が出たときに届きます。メッセージには、買いシグナルか売りシグナルかと、価格、損切りの目安、利確の目安が入ります。
通知の方法は、ポップアップ・音・メール・スマホへのプッシュ通知です。初期設定では、ポップアップと音がオンです。

ラゲールフィルター・トレンド判定インジケーターの導入方法
MT4の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「Laguerre.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT4のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL4」→「Indicators」に、「MAM_Laguerre.ex4」を入れます。
- MT4を再起動するか、ナビゲーターの「インディケータ」を右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターの「インディケータ」から「MAM_Laguerre」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
MT5の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「Laguerre_MT5.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT5のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL5」→「Indicators」に、「MAM_Laguerre.ex5」を入れます。
- MT5を再起動するか、ナビゲーターの中で右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターから「MAM_Laguerre」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
パラメーターの説明
パラメーターは、すべて日本語で表示されます。

フィルターの種類
フィルターの種類を、3つから選べます。
- ラゲールフィルター(初期設定):ガンマで滑らかさを調整します。
- スーパースムーザー:期間で滑らかさを決めるフィルターで、初期設定は20本です。
- 適応型スーパースムーザー:値動きが速いときに、自動で期間を短くするフィルターです。
矢印の出し方
矢印の出し方も、3つから選べます。初期設定は、線の向きが変わったときです。ほかに、終値が線を上下に抜けたときと、線が基準線を上下に抜けたときがあります。基準線は、期間20本のスーパースムーザーの線のことで、表示するかどうかも選べます。
矢印を絞り込む条件
矢印を絞り込む条件を、4つ用意しています。4つとも、初期設定ではオフです。

- 長期EMA:200本のEMA(指数移動平均。新しい価格を重く見る移動平均線)を使います。終値がEMAより上なら上向きの矢印だけ、下なら下向きの矢印だけを出します。
- 効率レシオ:値動きがどれだけまっすぐ進んでいるかを表す数字で絞ります。
- ATR:ATRが平均の0.8倍以上のときだけ出します。
- ローソク足の向き:上向きなら陽線、下向きなら陰線のときだけ出します。

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| ID | 1 | 同じチャートに設定違いで2つ入れるときは、別の値にしてください。 |
| フィルターの種類 | ラゲールフィルター | ラゲールフィルター・スーパースムーザー・適応型スーパースムーザーから選べます。 |
| 計算に使う価格 | Median price(高値と安値の真ん中) | 終値などに変えられます。 |
| ラゲールのガンマ(0から1) | 0.8 | 大きいほど滑らかで遅く、小さいほど速く反応する線になります。 |
| スーパースムーザーの期間 | 20 | スーパースムーザーを選んだときの期間です。 |
| 適応型:値動きの速さを測る本数 | 81 | 適応型スーパースムーザーで、値動きの速さを測る本数です。 |
| 計算する本数(0=すべて) | 5000 | 線を計算するローソク足の本数です。 |
| シグナルの出し方 | 線の向きの転換 | 終値と線のクロス、線と基準線のクロスも選べます。 |
| 長期EMAの向きに合うシグナルだけ出す・長期EMAの期間 | false/200 | 終値がEMAより上なら上向きの矢印だけ、下なら下向きの矢印だけを出します。 |
| 効率レシオで絞る・期間・最小値 | false/10/0.3 | 値動きがどれだけまっすぐ進んでいるかで絞ります。 |
| ボラティリティ(ATR)で絞る・平均をとる本数・倍率 | false/50/0.8 | ATRが平均のこの倍率以上のときだけ矢印を出します。 |
| ローソク足の向きが合う時だけ出す | false | 上向きなら陽線、下向きなら陰線のときだけ出します。 |
| ATR期間 | 14 | 損切りと利確の目安に使うATRの期間です。 |
| 損切り・利確(ATRの倍率、0=使わない) | 1.5/2.0 | 矢印のローソク足の終値から、ATRのこの倍率の位置に目安の線を引きます。 |
| 損切り・利確の線を表示・線を表示する直近のシグナル数 | true/20 | 目安の線を表示するかどうかと、直近何回分の矢印に表示するかです。 |
| 成績パネルを表示・集計する本数 | true/1000 | 成績パネルを表示するかどうかと、何本のローソク足で集計するかです。パネルの位置と文字サイズも変えられます。 |
| 線の色(上向き・下向き)・線の太さ | DeepSkyBlue/OrangeRed/3 | 線の色と太さです。 |
| 基準線を表示・基準線の色 | false/Gray | 期間20本のスーパースムーザーの基準線を表示するかどうかです。 |
| 矢印を表示・買い矢印の色・売り矢印の色・矢印の大きさ | true/DodgerBlue/Red/2 | 矢印の表示と色、大きさです。 |
| 損切りの線の色・利確の線の色 | Red/Lime | 目安の線の色です。 |
| ポップアップで通知・音を鳴らす | true/true | 矢印が出たときに通知します。音のファイルも変えられます。 |
| メールで通知・スマホへプッシュ通知 | false/false | 使うときはtrueにしてください。MT4・MT5側の設定が必要です。 |
使うときの注意点
- 成績パネルの数字は、過去のローソク足で数えた集計で、将来の結果を示すものではありません。
- ガンマや設定を変えると、矢印の数も集計の結果も変わります。
- まだ確定していないローソク足の間は、線の値や色が動くことがあります。
- 矢印は確定したローソク足で出ますが、線の向きが変わったのを確認してから出るので、実際の高値や安値からは、少し遅れて出ることが多くなります。
- 損切りと利確の線は、ATRから計算した目安で、その価格まで動くことを示すものではありません。
ラゲールフィルター・トレンド判定インジケーターに関するよくある質問
Q. 本当に無料ですか?
はい、完全に無料です。メールアドレスをご登録いただくと、無料インジケーター配布ページからダウンロードできます。
Q. MT5でも使えますか?
はい。MT4版とMT5版の両方を配布しています。どちらもWindows版のMT4・MT5で使えます。スマホ版・タブレット版では使えません。
Q. ガンマとは何ですか?
ラゲールフィルターで、どれくらい前の値を残すかを決める数字です。初期設定は0.8です。ガンマが大きいほど滑らかで遅く、小さいほど速く反応する線になります。
Q. 一度出た矢印が消えることはありますか?
矢印は確定したローソク足にだけ出るので、一度出た矢印は消えません。ただし、線の向きが変わったのを確認してから出るので、実際の高値や安値からは少し遅れて出ることが多くなります。
Q. 損切りと利確の目安の線はどうやって決めていますか?
ATRで決めています。初期設定では14本のATRを使い、矢印のローソク足の終値から、損切りの目安はATRの1.5倍、利確の目安はATRの2倍の位置に線を引きます。
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まとめ
今回は、ラゲールフィルターの考え方と、遅れの少ない滑らかな線で流れの向きを表示する無料の「ラゲールフィルター・トレンド判定インジケーター」を紹介しました。
ラゲールフィルターは、前の値をたくさん残しながら新しい価格を少しずつ混ぜていく計算を4段階重ねたもので、ガンマで滑らかさと反応の速さが変わります。ラゲールフィルター・トレンド判定インジケーターを使えば、線の向きを色で確認でき、向きが変わったローソク足の矢印や、ATRで決めた損切りと利確の目安もチャートで確認できます。
ラゲールフィルターをチャートで確かめながら学びたい方は、ぜひ活用してみてください。
※本インジケーターは売買の判断を補助するツールです。投資は自己責任で行ってください。利益を保証するものではありません。



