チャートに線を引いて値動きの流れを見るとき、自分で引くと人によって引き方が変わります。計算で線の位置を決めて、誰が引いても同じ線になるようにしたものが、回帰線と回帰チャネルです。
この記事では、回帰線・標準偏差(シグマ)・チャネル・期間の考え方を、初めての方にもわかるように順番に解説します。あわせて、回帰線とその上下の幅を自動で引く「リニアリグレッション・回帰チャネル自動描画インジケーター」を紹介します。MT4とMT5の両方に対応しています。こちらのインジケーターは完全に無料で提供しております。
この記事のポイント
- 回帰線は、ローソク足の並びの真ん中を通るように、計算で引いた1本の直線です。
- 回帰チャネルは、回帰線の上と下に、標準偏差(シグマ)の幅で線を引いた通り道です。
- 「リニアリグレッション・回帰チャネル自動描画インジケーター」は、長期チャネル(青)と短期チャネル(オレンジ)を同時に描きます。
- チャートの左上に、チャネルの向き・傾き・現在の位置を表示します。
- MT4とMT5の両方に対応しています。メールアドレスを登録すると、配布ページから無料でダウンロードできます。
| 名称 | リニアリグレッション・回帰チャネル自動描画インジケーター(ファイル名:MT4版 MAM_RegChannel.ex4/MT5版 MAM_RegChannel.ex5) |
|---|---|
| 対応プラットフォーム | MT4(MetaTrader 4)・MT5(MetaTrader 5)のWindows版 |
| 料金 | 完全無料 |
| 表示するもの | 長期チャネルと短期チャネル(回帰線・±1シグマ・±2シグマの線)、右へのばした点線、左上の情報表示(本数・向き・傾き・現在の位置) |
| 通知 | ポップアップ・音・メール・プッシュ通知(確定したローソク足の終値が、短期チャネルの外側の線を抜けた時) |
| 開発者 | Toshi(MoreAndMore Info) |
リニアリグレッション・回帰チャネル自動描画インジケーターを無料でダウンロードする ▼

回帰線とは?
回帰線とは、ローソク足の並びの、真ん中を通るように引いた1本の直線のことです。
もう少しくわしく言うと、それぞれの終値と線との距離が、全体で一番小さくなるように引いた線です。この引き方を、最小二乗法といいます。

誰が引いても同じ線になる
自分で線を引くと、人によって引き方が変わりますが、回帰線は計算で決まるので、誰が引いても同じ線になります。

回帰線の向き
回帰線が右上がりなら、その期間の価格は全体として上がっている、右下がりなら、下がっている、と読めます。

標準偏差(シグマ)とは?
標準偏差とは、価格が回帰線から、平均してどれくらい離れているかを表す数字のことです。シグマとも呼ばれます。
価格が回帰線の近くで動いていればシグマは小さく、大きく離れて動いていればシグマは大きくなります。

チャネルとは?
チャネルとは、回帰線の上と下に、同じ幅で線を引いた通り道のことです。
たとえば、ドル円で、今の回帰線が158円00銭、シグマが10銭だったとします。
- プラス1シグマの線は、158円10銭
- マイナス1シグマの線は、157円90銭
- プラス2シグマの線は、158円20銭
- マイナス2シグマの線は、157円80銭

プラスマイナス2シグマ
一般的には、価格の多くは、プラスマイナス2シグマの内側に収まる、と考えられています。そのため、2シグマの線に近づくと、回帰線から大きく離れている、という見方をします。

期間:長期チャネルと短期チャネル
回帰線は、何本のローソク足で計算するかによって、向きも位置も変わります。このインジケーターでは、長い期間の長期チャネルと、短い期間の短期チャネルの2つを同時に描けます。大きな流れと、直近の流れを、並べて見ることができます。

MT4とMT5の両方に対応
リニアリグレッション・回帰チャネル自動描画インジケーターは、MT4版とMT5版の両方を配布しています。表示する内容とパラメーターは、MT4版とMT5版で同じです。

チャートの見方
長期チャネル(青)
青い線が、長期チャネルです。初期設定では、確定した直近の200本で計算します。

短期チャネル(オレンジ)
オレンジの線が、短期チャネルです。短期チャネルの本数の決め方は、このあとの「短期チャネルの期間の決め方」で説明します。

回帰線と1シグマ・2シグマの線
どちらのチャネルも、真ん中の破線が回帰線、内側の点線がプラスマイナス1シグマ、外側の実線がプラスマイナス2シグマの線です。長期チャネルの外側の線は、短期チャネルより太く描かれます。

右へ伸びる点線
それぞれのチャネルの右端からは、同じ線が細い点線で右へ伸びています。初期設定では、20本分伸びます。この先も同じ向きで進んだときの、目安の線です。

左上の表示の見方
チャートの左上には、1行目に青い文字で長期チャネル、2行目にオレンジの文字で短期チャネルの情報が表示されます。

- かっこの中は、計算に使った本数です。
- その右には、チャネルの向きが出ます。上向きなら上向きの三角、下向きなら下向きの三角です。
- 傾きは、回帰線がローソク足1本あたり何pips動くか、です。pipsは値動きの幅の単位で、ドル円では1pipsが1銭です。たとえば、傾きがプラス0.5pipsなら、ローソク足10本で5pips上がる角度です。
- 現在の位置は、確定した最新の終値が、回帰線から何シグマ離れているか、です。プラスなら回帰線より上、マイナスなら回帰線より下にあります。たとえば、マイナス1.5シグマなら、回帰線より下で、1シグマと2シグマの線の間にいる、とわかります。
短期チャネルの期間の決め方
短期チャネルは、初期設定では、直近の高値や安値に合わせて、本数を自動で決めます。
- 高値は、左右10本ずつのローソク足より、高いところを高値とします。
- 安値は、左右10本ずつより、安いところを安値とします。
- そして、一番新しい高値か安値から、確定した最新のローソク足までで、チャネルを引きます。
たとえば、一番新しい安値から、確定した最新のローソク足までが35本なら、その35本でチャネルを引きます。本数は、最小で20本、最大で1000本です。高値や安値が見つからないときは、50本で計算します。
相場の流れが変わった場所から、チャネルを引き直すための仕組みです。
更新のタイミング
初期設定では、確定したローソク足だけで計算します。新しいローソク足ができるたびに、チャネルを計算し直して、引き直します。
通知の機能
通知は、確定したローソク足の終値が、短期チャネルの外側の線を抜けたときに届きます。通知には、上の線を上抜け、下の線を下抜けの、どちらかが書かれています。長期チャネルの通知は初期設定ではオフで、パラメーターでオンにできます。
通知の方法は、ポップアップ・音・メール・スマホへのプッシュ通知です。初期設定では、ポップアップと音がオンです。
リニアリグレッション・回帰チャネル自動描画インジケーターの導入方法
MT4の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「RegChannel.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT4のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL4」→「Indicators」に、「MAM_RegChannel.ex4」を入れます。
- MT4を再起動するか、ナビゲーターの「インディケータ」を右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターの「インディケータ」から「MAM_RegChannel」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
MT5の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「RegChannel_MT5.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT5のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL5」→「Indicators」に、「MAM_RegChannel.ex5」を入れます。
- MT5を再起動するか、ナビゲーターの中で右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターから「MAM_RegChannel」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
パラメーターの説明
パラメーターは、すべて日本語で表示されます。

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| ID | 1 | 同じインジケーターを1つのチャートに複数入れる時は、別の値にします。 |
| 計算に使う価格 | 終値 | (高値+安値)÷2、(高値+安値+終値)÷3 も選べます。 |
| 対数で計算する | false | 大きな値動きが続く長い期間向けの設定です。 |
| 確定したローソク足だけで計算 | true | falseにすると、今動いているローソク足も含めて、価格が動くたびに更新します。 |
| チャネル幅の決め方 | 標準偏差(σ)の倍数 | 「回帰線からいちばん離れた高値・安値まで」も選べます。 |
| 自動のとき:高値・安値を探す本数(左右それぞれ) | 10 | 期間を自動にしたときに、高値・安値を決める左右の本数です。 |
| 自動のとき:最小の本数・最大の本数 | 20・1000 | 自動で決める本数の範囲です。 |

| 項目 | 初期設定(長期/短期) | 内容 |
|---|---|---|
| チャネルを表示 | true/true | 片方だけを表示することもできます。 |
| 期間の決め方 | 本数で指定/直近の高値・安値(スイング)に合わせて自動 | 長期・短期それぞれで、本数で決めるか、高値と安値に合わせて自動にするかを選べます。 |
| 本数 | 200/50 | 短期の50本は、自動で高値・安値が見つからない時にも使います。 |
| 自動のとき何個前の高値・安値から引くか | 4/1 | 期間を自動にしたときに使います。 |
| 内側の幅・外側の幅(σの倍数) | 1.0・2.0/1.0・2.0 | 内側と外側の線を、回帰線から何シグマの位置に引くかです。 |
| 色・線の太さ | RoyalBlue・2/DarkOrange・1 | チャネルの色と、外側の線の太さです。 |

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| 内側の線(±1σ)を表示 | true | falseにすると、回帰線と外側の線だけになります。 |
| 右へ延ばす本数 | 20 | 点線で右へのばす本数です。0にすると延ばしません。 |
| 情報パネルを表示・位置・文字サイズ | true・10・25・9 | 左上の表示の有無、左と上からの位置(ピクセル)、文字の大きさです。 |
| 終値が短期チャネルの外側の線を抜けたら通知 | true | 短期チャネルの通知です。 |
| 終値が長期チャネルの外側の線を抜けたら通知 | false | trueにすると、長期チャネルでも通知します。 |
| ポップアップ・音 | true・true | 音ファイル名は、初期設定で alert.wav です。 |
| メール・プッシュ通知 | false・false | 使うときはtrueにします。MT4・MT5側の設定が必要です。 |
使うときの注意点
- 回帰チャネルは、新しいローソク足ができるたびに引き直されます。そのため、過去に表示されていたチャネルと、今のチャネルは、位置も向きも変わります。
- 特に短期チャネルは、新しい高値や安値ができると、計算に使う本数が変わるので、チャネルの形が大きく変わることがあります。
- 2シグマの線に届いても、そこで止まるとは限りません。強いトレンドのときは、線の外側で動き続けることもあります。
- 右へ伸びた点線は目安の線で、その先の値動きを示すものではありません。
リニアリグレッション・回帰チャネル自動描画インジケーターに関するよくある質問
Q. 本当に無料ですか?
はい、完全に無料です。メールアドレスをご登録いただくと、無料インジケーター配布ページからダウンロードできます。
Q. MT5でも使えますか?
はい。MT4版とMT5版の両方を配布しています。どちらもWindows版のMT4・MT5で使えます。スマホ版・タブレット版では使えません。
Q. 前に表示されていたチャネルと形が違うのはなぜですか?
回帰チャネルは、新しいローソク足ができるたびに計算し直して引き直すためです。特に短期チャネルは、新しい高値や安値ができると計算に使う本数が変わるので、形が大きく変わることがあります。
Q. 短期チャネルの本数を固定にできますか?
できます。パラメーターの「短期:期間の決め方」を「本数で指定」にして、「短期:本数」に本数を入れてください。
Q. チャネルの幅をシグマ以外で決められますか?
できます。パラメーターの「チャネル幅の決め方」を「回帰線からいちばん離れた高値・安値まで」にすると、回帰線から一番離れた高値と安値までの幅でチャネルを引きます。
リニアリグレッション・回帰チャネル自動描画インジケーターの無料ダウンロードはこちら
まとめ
今回は、回帰チャネルの考え方と、回帰線とその上下の幅を自動で引く無料の「リニアリグレッション・回帰チャネル自動描画インジケーター」を紹介しました。
回帰線は、ローソク足の並びの真ん中を通るように計算で引いた直線で、回帰チャネルは、その上下に標準偏差(シグマ)の幅で線を引いた通り道です。リニアリグレッション・回帰チャネル自動描画インジケーターを使えば、長期と短期の2つのチャネルがチャートに描かれ、左上の表示で向き・傾き・現在の位置を確認できます。
回帰チャネルをチャートで確かめながら学びたい方は、ぜひ活用してみてください。
※本インジケーターは売買の判断を補助するツールです。投資は自己責任で行ってください。利益を保証するものではありません。



