エリオット波動はFXトレードにおいて避けて通ることができないテーマです。FX本はもちろんのこと、YouTubeやブログなどでも度々登場するため、初心者トレーダーの中にも実際に見かけたり、聞いたりしたことがあるという方も多いのではないでしょうか?
エリオット波動はFXの基礎になりますが、チャートで見ると1波はどこから始まっているのか、今現在の波は3波なのかそれとも5波なのかわからないというケースは珍しくありません。実際のチャートで使えないと意味がないため、勝率を上げたいなら正しく把握する必要があります。
今回はエリオット波動の理論や原則、トレードでどのように活用すればいいのか解説しますので、ぜひ参考にしてください。
エリオット波動とは?初心者でもわかりやすい
エリオット波動(Elliott Wave)とは、ラルフ・ネルソン・エリオット氏によって確立された分析理論のことです。トレンド時に推進5波と修正3波を作りながら動く相場のパターンのことで、トレンドの方向性を予測するために使われます。画像を使ってエリオット波動を詳しく見ていきましょう。
左側の赤色で書かれた1波~5波までの波が推進5波です。一方、右側の水色で書かれたほうが修正3波になります。この波のパターンがエリオット波動です。
トレンドが発生したときは、このようなパターンで波を形成することが多いため、次の方向性を予測するときに役に立ちます。例えば、「1波のあとにいったん戻しをつけたら2波になる」、「推進5波が終了すると修正1波がくるため、いったんは下落する」というように相場を見ることができます。
エリオット波動の3つの原則
エリオット波動には下記の3つの原則があります。
- 3波は短くならない
- 1波の起点を2波が下回らない
- 1波の高値を4波が下回らない
それぞれの原則について詳しく解説します。
原則① 3波は短くならない
1波、3波、5波の中で3波はもっとも短くない波を形成します。しかし、1番長くなるとは限りませんので、その点は注意しましょう。大抵は、1波の値幅分以上伸びるケースが多いです。
原則② 1波の起点を2波が下回らない
1波の起点を2波が下回ることはありません。2波の修正は1波の61.8%以上戻すことは少なく、1波の値幅分を全戻しするケースはエリオット波動2波ではない可能性があります。
原則③ 4波が1波の高値を下回らない
4波が1波の高値を下回ることはありません。通常、1波の高値付近が抵抗線になるため、エリオット波動4波はそれを割り込むことがなく、割り込んでしまったら4波ではなくなります。
エリオット波動1波はどこから?1波の条件を明確になる判断方法
実際のチャートでは、推進1波~5波、修正1波~3波が連続して続いていたり、波のカウントが難しかったりするため、1波がどこから始まっているのかわからないという方も多いのではないでしょうか?
1波開始の条件は、1波が直近安値の最高値を超えているかどうかです。
この画像の場合、直近安値の最高値を明確に抜けているので、上昇1波と判断することができます。実際のチャートでも下記のようなものは、1波です。
しかし、チャートの中には、直近安値の最高値かどうか判断しづらいものもあります。例えば、下記のような画像をご覧ください。
この画像では、直近安値の最高値がAなのかBなのか判断するのが難しいと感じる人が多いのではないでしょうか?実際のトレードでは、このようなチャートばかりで苦戦する方がたくさんいます。
このようなトレードの勝率に直結する内容は、この記事の最後で解説していますので、早く知りたい方は最後のほうにある『【有料版】ToshiのFX極秘手法無料配布!』の見出しの内容をご覧ください。
エリオット波動を実際のトレードで活用する5つの方法
実はFXにおいてエリオット波動の理論を把握することは、それほど重要ではありません。もっとも大切なのは、その理論をトレードの中でどのように活かせばいいのかを知ることです。早速、実際のトレードでエリオット波動をどのように活用すればいいのか解説しますので、ぜひ参考にしてください。
3波は1波の値幅分伸びる
3波は1波の値幅分以上伸びなければならないということが条件です。そのため、3波のトレードをする際、1波の値幅分を利確位置に設定することで明確な利確ポイントを決めることができます。
たしかに、3波は1波以上伸びることもあるため、1波の値幅分で利確してしまうと綺麗に利益を取ることができない可能性もあります。しかし、『頭と尻尾はくれてやれ』という投資の格言もあるように、毎回値幅分を綺麗に取ることは難しいです。1波よりも3波のほうが伸びるかもしれませんが、利確位置を欲張ると含み益を大幅に減らす原因となってしまいます。そのため、1波の値幅分を利確ポイントにするほうがもっとも賢明な方法です。
注意点でもご紹介しますが“3波完成失敗”や“5波だった”ということはよくあります。あくまでもエリオット波動第3波であった場合の説明になるため、その点は注意するようにしましょう。
平均足を使い確実に1波から5波まで利益を取る
2波から3波への切り替わり、4波から5波への切り替わりがどのポイントで起こるのか明確に当てることは専業トレーダーでも非常に難しくなります。そのため、平均足を使用してうまくトレンドに乗れるようにするのがおすすめです。
平均足を使えば、波の移り変わりが非常にわかりやすくなります。例えば、下記のチャートをご覧ください。
2波の戻りを待ったあとの赤丸の部分でエントリーして3波の値幅を取りたいと考える人が多いでしょう。しかし、実際のチャートでは赤丸よりも右側はローソク足が形成されていないので、赤丸の部分でエントリーすることはとても難しいです。しかし、だましのない平均足を使用すれば、下記のように平均足が2つ陽線をつけたタイミングでエントリーすることができます。ちなみに平均足の画像は上記とまったく同じチャートです。
平均足を使用すれば、エリオット波動の波が明確で1波・2波・3波がはっきりとわかります。また、陽線を2つつけたタイミングでエントリーし、平均足が陽線になったタイミングで決済すれば、3波の値幅をしっかりと取ることができるので、うまく波に乗りやすいです。
しかし、平均足を使う場合、だましのないものを使わないと判断がしづらく勝率が安定しません。そのため、だましなしの平均足を使うのが勝つための条件です。下記の記事では、TradingViewでだましなしの平均足の設定の仕方を数値でご紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
4波はレンジになりやすい
エリオット波動の第4波はレンジになりやすいという特徴があります。
その特徴をうまく活かすことで最後の5波の波に乗るための準備ができます。波をカウントすることで4波と明確にわかることもありますが、実際のチャートでははっきりしないことも珍しくありません。確証がないとトレードしづらいため、もうひとつ根拠が欲しいと感じるときも多いでしょう。
4波はレンジになりやすいという特徴を知っているだけでそれが4波を判別するプラスの根拠になります。そのため、5波に乗るための準備ができ、さらに安心して5波のエントリーができるのです。
また、レンジという特徴を知ることで、早い段階からエントリーしなくても済みます。なぜなら、レンジを形成してから5波になるため、5波になるまでには時間がかかると判断できるからです。これにより、狼狽をなくすことができるため、その点においてもメリットがあるといえます。
1波は静観する
エリオット波動1波は静観するのがおすすめです。
直近安値の最高値を超えそうなぐらい勢いのあるトレンドが発生するとつい飛び乗りたくなってしまいます。しかし、エリオット波動は1波が出来上がってはじめて機能する理論です。そのため、1波が完成していない状態でエントリーするとその後に実は1波ではないことがわかり、逆行して損切りになってしまうというケースも珍しくあります。そのため、1波は静観して3波の波を集中的に狙うのがおすすめです。
フィボナッチ・リトレースメントを使い3波、5波を狙う
フィボナッチ・リトレースメントを使用すると3波・5波の波に乗りやすいです。
フィボナッチ・リトレースメントとは、上昇・下降トレンドに対してどのぐらいの押し目・戻りをつけるのかを計るためのテクニカル指標のことになります。
上記の画像は、上昇1波に対して2波がどのぐらい押し目をつけているのかがわかるフィボナッチ・リトレースメントです。見ればわかるように、約61.8%付近で反発し、3波が開始していることがわかります。フィボナッチ・リトレースメントは、38.2%・50%・61.8%がFXトレーダーに意識されているため、この数値で反発することが多いです。また、4波は3波の38.2%付近まで押し目・戻りをつけるといわれています。
このように、フィボナッチ・リトレースメントを使うことで3波開始を見つけることができたり、5波を狙えたりするので便利です。エリオット波動だけでなく、フィボナッチ・リトレースメントを活用することも非常におすすめになります。
これを知らないと負ける!エリオット波動の注意点
エリオット波動は多くのFXトレーダーが使う重要な理論になります。しかし、すべての相場に適応できる完璧なものではありません。実際に使えない相場があったり、エリオット波動のパターンを形成しなかったりするものも珍しくないのです。
エリオット波動の注意点を知ることで、チャートが予想外の動きをしても少ない損失で済ませることができたり、エントリーを見遅れたりします。FXの負けが大幅に少なくなるので、ぜひ参考にしてください。
エリオット波動に無理やり当てはめない
実際のチャートでは、波のカウントが難しい相場も珍しくありません。例えば、1波~3波が大きな1波に見えたり、1つの波としてカウントしていいのかわからなかったりする場面も非常に多いでしょう。そのため、無理やりエリオット波動に当てはめてエントリー根拠にしてしまう方も少なくないのです。
もちろん、無理やり当てはめると根拠の信頼性が低下するため、負けてしまいます。そのため、波をカウントできないときは、無理やり当てはめるのではなく、エントリーを見送るようにしましょう。
3波失敗がある
先ほど、3波は1波の値幅分以上伸びると言いましたが、3波形成が失敗することもあります。それはただの5波かもしれませんし、3波だったものがそうではなくなったのかもしれません。そのため、直近安値の最高値を超えて1波が形成されたあと、2波で戻りをつけて上昇すれば必ず大きな値幅を取れるわけではないので注意しましょう。
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現在、ToshiのFX極秘手法を無料で配布しています。ToshiのFX極秘手法には、今回のテーマであるエリオット波動を使った相場分析方法やエントリー方法を詳しく解説しています。そのほかにもToshiのトレードルールやToshiがエントリーするチャートパターン集なども掲載されていますので、インターネット上に掲載されていない本物の情報を知りたいという方は、ぜひ下記のページをチェックしてみてください。
まとめ
今回は、エリオット波動の理論や実際のトレードで活用する方法を解説しました。エリオット波動はとても有効な理論ですが、さらに根拠を強めるためにもだましなしの平均足を使うのがおすすめです。また、有料級のエリオット波動完全版を見れば、勝率が大幅にアップするため、ぜひ無料で入手してみてください。