いつもエントリーが早すぎて、損切りになってから思い通りの方向に価格が推移するという経験がある方も多いと思います。それは、エントリータイミングが早すぎることで起こることであり、エントリータイミングを見直すことで、損切りになる回数を減らせる可能性があります。
しかし、エントリータイミングに悩みを持っている人の中には、どのように改善すればいいのかわからないという方もいると思いますので、まずは、エントリーが早すぎることで起こるマイナス面を解説した後に、エントリーが早くなってしまう癖を直す方法を5つ紹介します。
この癖の直し方を知るだけで、エントリー精度がかなり改善されると思いますので、これを機に悩みを解決してみてください。
エントリーが早すぎると何が起こる?

FX取引においては、エントリーが早すぎると良くない結果に終わるケースが多くなります。ここでは「いつもエントリーが早すぎる」と悩んでいる人向けに、エントリーが早すぎると何が起こるのかについて解説します。
含み損の時間が長くなる
FXは、相場の方向性を正しく読むことができたとしても、必ずしも利益が残るわけではありません。実際にエントリータイミングが早すぎると、エントリー直後に大きく逆行し、含み損の時間が非常に長くなります。
これにより、トレードのストレスが大きくなり、場合によってはそのままにしておけば将来の方向性は正しいのにも関わらず、「方向性を間違えたかも。ロングじゃない、やっぱりショートだ!」となってしまいます。
含み損の時間が長すぎると正しい判断ができず、最終的にドテンをして損切りにかかるケースも少なくありません。含み損の時間が長くなっても耐えられる方なら問題ありませんが、感情的になりやすい場合はエントリーが早すぎるケースが多いので、適切なタイミングでエントリーができるよう、見直す必要があります。
損切りになってから思い通りの方向に価格が伸びる
「この相場は絶対に上がる」と思っていて、実際に価格が上昇したとしても、適切なタイミングでエントリーができなければ損切りになる可能性が高くなります。
実際にエントリーが早すぎる人は、エントリーをしたあとすぐに逆行し、自分が設定した損切りにかかってから価格が上昇し、本来の利確ポイントまで到達するケースも少なくないのです。
特にFX初心者はこのような問題で頭を抱えており、「誰かが意図的に損切りに価格を向かわせているのでは?」「誰かに注文が見られている!」と疑いの目を向けますが、実際にはそのようなことはありません。
損切りになってから思い通りの方向に価格が伸びるのは、ほとんどのケースでエントリーが早すぎるからになります。エントリーポイントを間違えると、相場の方向性を読めていても利益が残らない状態となるため、必ず見直す必要があるのです。
エントリーが早くなってしまう癖を直す5つの方法

それでは早速、どのようにエントリーが早くなってしまう癖を改善すればいいのか解説します。方法は5つありますので、良いと感じるものは取り入れてエントリータイミングの改善に役立ててください。
市場時間開始前後のタイミングでエントリーする
FXトレードを真剣に勉強している方に多いのですが、チャートの要素だけをエントリー判断にしている方が多いです。テクニカル分析を重視する人にとって、チャートの内容をエントリー判断にすることは間違いではありませんが、自分のエントリー精度が落ちない程度にさまざまな材料を頭に入れてエントリータイミングを測るのがおすすめです。特に、その中でもエントリーする時間帯は慎重に検討したほうがいいですし、それを意識することで早すぎるエントリーが改善されることがあります。
特に、エントリーが早くなってしまう方は、市場開始時間前後にポジションを保有するとうまくいくことがあります。
市場開始時間前後は一番ボラティリティが発生しやすく、この時間帯に押し目を作って本来の方向に行くケースが多いです。
例えば、上昇相場の場合、市場開始時間前後に底値を形成し、その後に大きく上昇するというイメージです。

下降相場なら市場開始前後に高値を作り、その後に大きく下落することがあります。

そのため、市場時間開始前後にポジションを持つことで、早すぎるエントリーの癖を直すことができます。
エントリーが早くなる人の中には、チャートを見ていると我慢できずにエントリーしてしまうという方もいると思います。例えば、今後大きく上昇すると予想していた相場が東京時間午前11時ぐらいに5分足レベルで大きく上昇しているとします。
この際、「このまま上がってしまうのでは?」と思い、その時間帯にエントリーしてしまうと、

そこが頂点となり、その後に永遠に逆行し続けるということが起こることがあります。

これは早すぎるエントリーによって起こることであり、改善する必要があります。もし、「価格が行ってしまうのではないか?」「今エントリーしないと機会損失になるのではないか」と思いエントリーしてしまう方は、欧州時間からチャートを見ると早すぎるエントリーを直せる可能性があります。
2度目のラインブレイクでエントリーする
FXにブレイクエントリーを取り入れている方の中には、ブレイク直後にエントリーして、逆行を喰らうというケースが多い方もいると思います。

ブレイク直後の逆行もエントリーが早すぎることが原因で起こります。
基本的に切り下げラインや水平線などは、エントリータイミングを測るために使っているという方が多いですが、自分が引いたラインにローソク足がブレイクしたからといってその後、価格が伸び続けるかどうかはわかりません。この判断にはある程度の経験が必要であり、特に初心者には難しいです。
そのため、価格が伸び続けるかどうかを判断できない人の中には、単にラインをブレイクしたからといってエントリーしてしまう方もいます。

しかし、価格が伸び続けるどうかなど、複数の要素を見て判断する経験がないため、ブレイクしたというだけでは価格が戻ってきてしまい、損切りにかかることは珍しくありません。これは結果的にエントリーが早すぎることで起きます。
解決策としては、1回目のラインブレイクは見送り、2回目のラインブレイクでエントリーすることで、早すぎるエントリーを防ぐことができる可能性があります。

切り下げラインを引いて、横軸も考えずに1回ブレイクしただけでエントリーするとそれが頂点となり、下がってくることがありますが、2回目のブレイクでエントリーすることで、ちょうどいいタイミングでエントリーできる場合があります。
また、ブレイクしたときに「今何時なのか」、時間を確認することも重要。仲値ではローソク足がラインをブレイクしても全部戻ってきてしまうことが多いので、そのようなタイミングでエントリーしたら逆行を喰らう可能性が高くなります。
移動平均線の乖離を確認する
移動平均線の乖離を確認して押し目でエントリーすることで、エントリーが早すぎる癖を直せる可能性があります。
ローソク足とEMAがあまりにもかけ離れていると、価格が移動平均線まで戻ってくることがあります。

そして、そこが押し目買い、戻り売りのポイントになることがあるので、移動平均線の乖離を確認してローソク足と移動平均線の距離が縮まったらエントリーすると早すぎるエントリーが改善される可能性があります。
ただし、移動平均線は目安になります。スキマを埋めたからといってエントリーすると、根拠が薄すぎて損切りになることがあります。エントリーポイントが少ないとこのような少ない根拠でエントリーしてしまうことがありますが、必ずトレードをするときは、複数の根拠を持つようにしてください。

20EMAと200EMAの距離を確認する
前述した移動平均線の乖離と少し似ていますが、20EMAと200EMAの距離を確認して、それが縮まってからエントリーを検討すると改善される場合があります。少し話の内容が難しいと思いますので、下記の画像を見てください。

この画像では、このように20EMAと200EMAが離れているので、ここでエントリーするとタイミングが早くなることがあります。
しかし、下記の画像のように20EMAと200EMAの距離が縮まってからエントリーするとタイミングが適切になることがあるので、このように移動平均線を活用するのもおすすめです。

ただし、移動平均線はトレーダーによって数値や使用する本数が異なるため、しっかりと検証してからトレードの中で活用するようにしてください。
マルチタイムフレーム分析を行い正しいタイミングを測る
マルチタイムフレーム分析を正しく行うことで早すぎるエントリーを改善できる可能性があります。
マルチタイムフレーム分析とは、複数の時間軸を見て相場の方向性を定めることです。例えば、5分足でロングエントリーする際、15分足でも上目線、4時間足でも上目線というように、複数の時間軸で方向性が同じである場合、エントリーすると勝率が高くなります。

これは、エントリーする際も同じで、例えば5分足で押し目ポイントだと確認するだけでなく、4時間足でも押し目、日足でも押し目というように複数の時間軸に押し目買いの根拠が揃っていると、そこが正しいエントリータイミングとなり、そのポイントから思い通りの方向に大きく動く可能性があります。逆に、時間軸がバラバラの状態になっていると、5分足では押し目買いのポイントでも4時間足では下落途中である可能性が高く、簡単に損切りになってしまうことがあります。
何が言いたいのかというとマルチタイムフレーム分析をすれば、正しいエントリータイミングでエントリーすることができるので、エントリーが早すぎるという癖を直せる可能性がありますということです。
正確なエントリーポイントを把握して問題を解決

エントリーが早すぎる以前に、そもそもどこでエントリーをしたらいいかわからないFX初心者もいます。この場合、まずは正確なエントリーポイントを把握する必要があります。
ただ単にエントリーが早すぎる癖を直せても、勝ちトレーダーがトレードをしないポイントでエントリーをしていては負ける確率が高くなります。
そこでこの見出しでは、「正確なエントリーポイントってどこ?」と悩んでいるFX初心者向けに3つの方法をご紹介します。
一般的なエントリーポイントを学ぶ
FX初心者の中には、上か下かのどちらかを当てるゲームやギャンブルのような感覚でトレードをしている人がいますが、基本的な知識を身に着けずに勝ち続けることは難しいです。確かにFXは上か下かのどちらかを当てるのですが、基本的な知識を身に着けることで初めて勝率を上げることができるのです。
そのため、FXを始めたばかりでまだ何もわからない方は、基本的な知識から身に着けるようにしてください。ある程度基礎がわかってきたら、三尊・逆三尊など、チャートパターンによるエントリーポイントや、エリオット波動の正しいエントリーポイントなどを学び、基本に忠実なトレードを心がけるようにしましょう。
チャートパターンやエリオット波動、プライスアクションなどは機能しないと思われている方もいますが、そんなことはありません。しっかりと機能しますし、むしろこれらの基本的なこと+相場に慣れる・経験で勝ち続けることができます。
FX初心者は聖杯を探しがちですが、意外と勝ち続けるためには基礎を学び、経験をしていくことが最も大切となるのです。
ほかのトレーダーのエントリーパターン集から学ぶ
FXに関する情報は、書籍などで見ることができますが、それらに書かれている基本的なエントリーパターンを見ても実際の相場を経験すると「全然機能しない・・・」と感じるケースも少なくありません。
FXに関する基礎については、書籍で身に着けても問題ありませんが、実際の相場で機能するエントリーポイントは書籍では書かれてないことがほとんどです。
例えば「書籍に書かれている三尊・逆三尊のエントリーポイントでトレードしたけど、毎回損切り」とか「ダブルボトムのエントリーポイントが全く機能しない」など、このようなケースになることも少なくないのです。
これらの悩みを解決する方法は、トレーダーが出している「エントリーパターン集」から学ぶことです。世の中にはたくさんの手法が出ていますが、FXで勝ち続けるには有料のものではなく、無料のもので十分です。
実際にリアルトレードをしているトレーダーのエントリーパターン集を読むことで、その人が「こんなところでエントリーしているんだ」「こういう考え方もあるんだ」と書籍では書かれていない実践的な内容を学ぶことができます。
実践的なエントリーポイントを知りたい方は、「エントリーパターン集」も手に取ってみてください。

インジケーターを活用しエントリールールを確立する
FXでは「インジケーター」というものを活用してチャート分析をすることができますが、ほとんどのトレーダーはインジケーターを活用しています。
特に「移動平均線」や「RSI」、「ボリンジャーバンド」などを活用してエントリーポイントを見つけているトレーダーは多く、ローソク足を分析する際の補助ツールとして使えるので、ご自身と相性の合うと感じたインジケーターをチャートに導入してみてください。
また、中にはサインツールを活用してエントリーポイントを可視化している方もいます。特にFX初心者はどのタイミングでエントリーすべきかわからない方も多いですが、サインツールがあれば矢印などで教えてくれるので、補助ツールとして活用できます。
このように、インジケーターやサインツールも役立つツールとなっているのでおすすめです。しかし、インジケーターやサインツールはチャートが複雑化するケースもあるため、導入のしすぎには注意が必要です。

まとめ
今回は、エントリーが早すぎることで起こりやすい問題と、その癖を直すための具体的な方法について解説しました。
特に「エントリーが早くなってしまう癖を直す5つの方法」は有料級であり、FX初心者が知っておきたいポイントになるので、ぜひ読みながら実践で活用してください。
その他にもトレーダーのエントリーパターン集の閲覧は、実践にも役立つおすすめの電子書籍になります。このサイトで紹介しているエントリーパターン集は無料なので、そちらについてもチェックしながら日頃のトレードに役立ててください。



