EAつくーるとは？できることや評判をプロのMT4開発者が徹底解説

EAつくーるは、MT4のプログラミング言語『MQL』を扱えない人でもEAの開発ができることで有名なツールです。自分が欲しいと思う機能が搭載されているEAが存在しない場合、自分で作るしかありません。しかし、開発にはMQLを使う必要があり、それがネックになります。そこで、MQLを使わなくてもEAが開発できるEAつくーるに注目が集まっているというわけです。

しかし、“実際に何ができるのか？”、“そして、何ができないのか”など購入する前にある程度の情報を把握しておきたいという方も多いのではないでしょうか。筆者は、MQL開発者であり、実際に下記のようなインジケーターを開発しています。

今回は、MQL開発者目線でEAつくーるの概要やできること、評判などを徹底的に解説します。

EAつくーるとは？
1. EAつくーるは無料で利用可能？
EAつくーるでできること5選
EAつくーるでできないこととは？
1. ループイフダン・トラリピの開発は不可
2. FXに関するある程度の知識がないとそもそもEAを開発できない
EAつくーるの評判・口コミをすべてピックアップ
まとめ

EAつくーるとは？

1ヶ月版販売サイト：https://www.gogojungle.co.jp/tools/ebooks/7560

1年版販売サイト：https://www.gogojungle.co.jp/tools/ebooks/5735

EAつくーるとは、MQL言語を使用せずにMT4及びMT5に搭載できるEAを開発することができるツールです。EAとは自動売買ソフトのことであり、MT4・5はMetaTrader4・5を意味します。

実際に、MT4・5のEAを開発する場合、MQLという専用のプログラミング言語を使用しなければなりません。もちろん、今までJavaやC言語などのプログラミング言語を触れたことがないという人にとっては、非常に難易度が高く、初心者が簡単に扱える言語ではありません。そのため、自分で開発することを諦めていたという方も多いはずです。しかし、EAつくーるを使えば、MQL言語を使用せずにWeb上の簡単な操作で開発することができます。つまり、EAをノーコードで開発することができるというわけです。

EAつくーるは、インジケーター・EA販売サイトを運営するGogoJungleで１ヶ月版、1年版という形で販売されています。サブスクリプションモデルとなっており、買い切りではありません。

個人開発者ではなく、GogoJungleが提供しているツールになるため、安心して購入できることも魅力です。

EAつくーるは無料で利用可能？

結論からいえば、EAつくーるは無料で利用することはできません。

たしかに、GogoJungleでアカウント登録を行い、マイページにアクセスすると、サイドバーに開発タブがあります。

しかし、EAつくーるを購入していない場合、『MT4 EA作成ボタン』や『MT5 EA作成ボタン』がグレーアウトしているため、使用不可となっています。

そのため、下記の販売ページから購入したあとに使用できるという形になります。

https://www.gogojungle.co.jp/tools/ebooks/5735

EAつくーるでできること5選

EAつくーるはノーコード開発ツールになるため、『具体的に何ができるのか？』、『どのようなところまで開発ができるのか？』など疑問を持っている方も多いでしょう。

そこで、EAつくーるを使えば具体的に何ができるのかについて詳しく解説します。

プログラミング言語なしでEAを開発できる

“MQLを使用せずにEA開発ができる”、このことに尽きます。EAつくーるの購入を検討している人の中には、MQLでプログラミングをしようと思った方もいるかもしれません。触れてみた方なら理解できると思いますが、MQLは非常に難しいプログラミング言語です。変数や関数だけでなく、イベント関数の理解なども必要になります。また、使用する変数はほぼ配列になるため、配列の知識がないとサンプルコードすら読めません。そのため、プログラミング初心者にとってMQLを使用したEA開発は非常に難しいです。

しかし、EAつくーるを利用すれば、プログラミングで開発する際に通らなければハードルをすべて飛び越えて自分が欲しいEAを開発できます。学習にかかる手間も必要ありません。また、挫折を味わうこともないでしょう。EAつくーるを使用すれば、初心者でもあっさりEAが作れてしまうので、それが最大の魅力です。

MQLの学習ができる

EAつくーるを使うことでMQLの学習ができます。

MQLは難しい言語になるため、初心者がコードから入ると理解に苦しみます。『なぜ、生成されたコードの中にイベント関数があるのか？』、『具体的に、どこに処理を書けばいいのか』などわからないことが多すぎてスムーズに開発を進めることはできません。

EAつくーるは、ノーコードツールですが、自分が開発したコードを確認することも可能です。また、コードにはそれぞれコメントが付与されているため、書かれているコードが実際に何をしているのかを知ることができます。そのため、MQLの学習に活かすことができるのです。

EAつくーるでMQLの学習をスムーズに行い、後に開発者としてEAやインジケーターを販売することも可能です。EA開発が趣味から仕事に変えられる可能性もあるのでおすすめです。

シンプルなEAから高度なオプション付きのEAまで作成可能

EAつくーるには、オプション選択から高度な機能を選択し搭載することが可能です。EAつくーるで使用できるオプションは下記の表の通りになります。

オプション	概要
メール	エントリー時にメールで送信
サウンド	エントリー時にアラート音で知らせてくれる
アラート	エントリー時にポップアラートを表示
複利運用	口座残高に応じて取引数量を自動で計算する機能
マーチンゲール	前回の取引が損失となってしまった場合、取引数量を指定倍率分だけ増幅させてエントリーする機能
トレーリンクストップ（固定幅）	含み益が出ているときに、固定幅分損切りをエントリー方向に移動させます。
トレーリングストップ（移動平均線)	移動平均線の価格を基準にSLを変更します。
トレーリンクストップ（高値，安値)	SLを高値もしくは安値に移動させます。
トレーリンクストップ（ATR）	ATRによって計算された平均値幅分だけ離れた価格にSLを変更します。
建値ストップ	含み益が出ているときに、SLを建値に移動させます。
ドテン機能	条件を満たすと現在保有しているポジションを決済し、保有していたポジションの方向と逆にエントリーします。
両建て防止	売りと買いのポジションを同時に持つことを防止します。
デモロ座制限	EAを使用する場合、デモ口座もしくはリアル口座のどちらかに限定します。
口座番号制限	特定の口座番号のみでEAを使用したいときに利用できるオプション機能です。
取引通貨ペア制限	特定の通貨ペアのみでEAを使用できるようにします。
取引時間足制限	特定の時間足のみで取引できるEAを作成します。
取引業者制限	指定したFX会社で取引できるEAを作成します。
最大スプレッド制限	設定したスプレッド以下の場合にエントリーします。
取引時間制限	エントリーを許可する時間帯を指定します。
取引曜日制限	エントリーする曜日を指定できます。
指定時刻決済	指定した時刻にポジションを決済します。
一定時間経過決済	ポジションを保有して一定時間経過するとそのポジションを決済します。
週末取引停止	週末前にエントリーを停止させることができるオプションです。
一本当たりのエントリー回数制限	1つのローソク足でエントリーする回数を1回に制限します。
ピラミッディング	レートがポジションとエントリー間隔分だけ巡行するたびにポジションを追加します。
ナンピン	レートがポジションとエントリー間隔分だけ逆行するたびにポジションを追加します。
最大ポジション数制限	ポジションを保有する最大数を設定できます。
取引回数制限（１回のみ）	取引回数を1回数のみに制限します。
始値でのみエントリー	始値のみでエントリーするオプション機能です。
連続エントリー制限	決済から一定時間エントリーすることを制限するオプション機能です。
五十日	5日、10日、15日、20日、25日、30日のみにエントリーします。
全決済	すべてのポジションを決済します。

これらのオプション機能は、pips数を入力したり、チェックボックスにチェックを入れたりするだけで使用可能です。オプションの中には、実際にMQLで実装しようとすると大変なものも多いですが、EAつくーるならすぐにこれらの機能を搭載することができます。

ノーコードツールと聞くと、「典型的なことしかできないのではないか？」と思われる方も非常に多いです。しかし、EAつくーるは非常に高精度なツールになるため、本格的なEAの開発が可能になります。

コードよりも素早くEAを開発できる

短期間でEA開発ができます。

EAつくーるを使えば、MQLを学ぶ必要がなく、さらにコードを書く必要もありません。EAやインジケーターに限らず、システム開発工程の大部分は実装がその割合を占めます。つまり、コードを書いてそれを見直し、バグを修正する作業が必要な場合、時間がかかるのです。

一方、EAつくーるはMQLで実装する必要がなく、作られたパーツを使って機能を組み立てていくだけなので、スピーディーな開発を実現することができます。基本的に、EAつくーるの利用を検討している人は、トレードに多くの時間を充てたいという方が多いので、短時間で作れるEAつくーるは大きなメリットです。

インジケーターを組み合わせたEA開発が可能

EAつくーるは、EAだけでなく、インジケーターを組み合わせたEA開発も可能です。

GogoJungleはEAつくーるだけでなく、インジケーターつくーるも販売しており、それを下記のページでセット売りしています。

https://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/5941

インジケーターつくーると同時購入すれば、EAだけでなく、インジケーターもノーコードで開発することができるのでおすすめです。

EAつくーるでできないこととは？

EAつくーるは、高精度のEAノーコード開発ですが、残念ながらできないこともいくつか存在します。具体的に、EAつくーるができないことを詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

ループイフダン・トラリピの開発は不可

EAつくーるでは、ループイフダンやトラリピなどのリピート系自動売買を開発することはできません。ループイフダンやトラリピに関しては、特許があるため、実装が困難となっています。しかし、今後実装可能になることもあるため、GogoJungleの対応を待つようにしましょう。

FXに関するある程度の知識がないとそもそもEAを開発できない

FXに関する知識がないとEAを開発することができません。

EAつくーるは、あくまでもプログラミングの知識を補うためのものです。どのような相場状況になったらエントリーするのか、利確や損切りはどのように行うのかなど、自動売買のルールは自分で作り上げる必要があります。自動売買のルールづくりには、FXの知識が必要不可欠ですし、手法なども確立されていないとプログラミングの知識を省けたとしても開発は難しいです。

あくまでもEAつくーるはプログラミングの知識を補うものであり、手法などを自動で設定できるものではないため、その点は注意するようにしましょう。