ローソク足の形だけでなく、そのときの出来高もあわせて見ると、値動きの裏で何が起きていたかを考える手がかりになります。この考え方を、VSA(出来高スプレッド分析)といいます。
この記事では、出来高と値幅からローソク足1本ごとの意味を色で示す「VSA・出来高スプレッド分析インジケーター」を紹介します。あわせて、VSAの考え方と、11種類のサインの条件を、初めての方にもわかるように順番に説明します。MT4とMT5の両方に対応しています。こちらのインジケーターは完全に無料で提供しております。
この記事のポイント
- VSAは、ボリューム・スプレッド・アナリシスの略で、日本語では出来高スプレッド分析といいます。ここでいうスプレッドは、ローソク足の高値から安値までの値幅のことです。
- 「VSA・出来高スプレッド分析インジケーター」は、出来高・値幅・終値の位置と直前の流れを組み合わせて、ローソク足1本ごとに判定します。
- 売りのクライマックスやノーデマンドなど11種類のサインを、買い寄り・売り寄り、強い・弱いの4つの色で塗り分けます。
- 強いサインにはサインの名前を表示し、チャートの左上のパネルに、色の見本と過去1000本で出た回数を表示します。
- MT4とMT5の両方に対応しています。メールアドレスを登録すると、配布ページから無料でダウンロードできます。
| 名称 | VSA・出来高スプレッド分析インジケーター(ファイル名:MT4版 MAM_VSA.ex4/MT5版 MAM_VSA.ex5) |
|---|---|
| 対応プラットフォーム | MT4(MetaTrader 4)・MT5(MetaTrader 5)のWindows版 |
| 料金 | 完全無料 |
| 表示するもの | 11種類のサインが出たローソク足の色(4色)、強いサインの名前、左上のパネル(色の見本と過去1000本で出た回数) |
| 通知 | ポップアップ・音・メール・プッシュ通知(強いサインが出た時。弱いサインも選べます) |
| 開発者 | Toshi(MoreAndMore Info) |
VSA・出来高スプレッド分析インジケーターを無料でダウンロードする ▼

VSAとは?
VSAは、ボリューム・スプレッド・アナリシスの略で、日本語では出来高スプレッド分析といいます。ここでいうスプレッドは、ローソク足の高値から安値までの値幅のことです。FX会社の売値と買値の差のスプレッドとは、別のものです。

3つを組み合わせて見る
VSAでは、ローソク足1本ごとに、出来高・値幅・終値の位置の3つを組み合わせて見ます。大きな資金が動くと、出来高が増えます。出来高が多いのに値段があまり進まないときや、出来高が少ないのに値段が進んだときに、その裏で何が起きているかを読む、という考え方です。
なお、MT4の出来高は、価格が動いた回数のことで、ティックボリュームと呼ばれます。

このインジケーターが使う3つの物差し
出来高と値幅が平均の何倍か
1つ目は、出来高が平均の何倍かです。平均は、判定するローソク足の前の20本でとります。たとえば、20本の出来高の平均が1000回で、判定するローソク足の出来高が2000回なら、2倍です。
2つ目は、値幅が平均の何倍かです。平均の値幅が20pipsで、判定するローソク足の値幅が30pipsなら、1.5倍です。

終値の位置
3つ目は、終値の位置です。ローソク足の安値から高値までのうち、下から何割のところで終わったかを見ます。
たとえば、ドル円の高値が158円50銭、安値が158円00銭で、終値が158円40銭だったとします。値幅の50銭のうち、安値から40銭のところなので、下から8割の位置で終わったことになります。高い位置で終わったローソク足は、一般的には、買いの力が残っていた、と読まれます。

直前の流れ
さらに、直前の流れも見ます。1本前の終値が、そこから10本前の終値より高ければ上昇の流れ、低ければ下降の流れとします。

11種類のサインと4つの色
このインジケーターでは、それぞれのサインを買い寄りと売り寄りに分けています。買い寄りは、一般的に買い手の力が強いと読まれる形、売り寄りは、売り手の力が強いと読まれる形です。さらに、強いサインと弱いサインに分けて、4つの色で表示します。
- 買い寄りの強いサイン:明るい緑
- 買い寄りの弱いサイン:水色
- 売り寄りの強いサイン:赤
- 売り寄りの弱いサイン:オレンジ

売りのクライマックス(SC)
下降の流れの中で、出来高が平均の2倍以上、値幅が平均の1.5倍以上あり、直近10本の安値を更新したのに、終値が下から4割以上の位置で終わったローソク足です。売りが出尽くした場所と考えられていて、買い寄りの強いサインです。
たとえば、出来高が平均の2.2倍、値幅が35pipsで平均20pipsの1.75倍、安値が157円60銭で直近10本で一番安く、終値が下から5割の位置なら、売りのクライマックスになります。

買いのクライマックス(BC)
売りのクライマックスの反対です。上昇の流れの中で、出来高が平均の2倍以上、値幅が平均の1.5倍以上あり、直近10本の高値を更新したのに、終値が下から6割以下の位置で終わったローソク足です。売り寄りの強いサインです。

アップスラスト(UT)とシェイクアウト(SO)
アップスラストは、直近5本の高値を上に抜けたのに、終値が下から3割以下の位置まで押し戻された形です。出来高と値幅が平均以上のときに判定します。上に抜けたように見せて売られた形で、売り寄りの強いサインです。
シェイクアウトはその反対で、直近5本の安値を下に割ったのに、終値が下から7割以上の位置まで戻った形です。買い寄りの強いサインです。

ストッピングボリューム(SV)と上値の売り圧力(SP)
ストッピングボリュームは、下降の流れの中で下げたローソク足なのに、出来高が平均の1.5倍以上あり、終値が下から半分より上で終わった形です。大きな買いが下げを止めた、と考えられていて、買い寄りの強いサインです。
上値の売り圧力はその反対で、上昇の流れの中で上げたローソク足なのに、出来高が平均の1.5倍以上あり、終値が下から半分より下で終わった形です。売り寄りの強いサインです。
上昇の努力(EU)と下落の努力(ED)
上昇の努力は、前のローソク足より上げて、出来高が平均の1.5倍以上、値幅も1.5倍以上あり、終値が下から7割以上の位置で終わった形です。出来高を伴って、しっかり上げたローソク足で、買い寄りの強いサインです。
下落の努力はその反対で、出来高と値幅を伴って下げ、終値が下から3割以下の位置で終わった形です。売り寄りの強いサインです。

3つの弱いサイン
- ノーデマンド(ND):前のローソク足より上げたのに、値幅が平均の0.7倍以下と小さく、出来高が前の2本より少ない形です。買う人が少ない上げ、と考えられていて、売り寄りの弱いサインです。
- ノーサプライ(NS):その反対で、小さな値幅で下げて、出来高が前の2本より少ない形です。売る人が少ない下げ、と考えられていて、買い寄りの弱いサインです。
- テスト(TS):下降の流れの中で、前のローソク足の安値を割ったのに、終値が下から6割以上の位置まで戻り、出来高が平均より少ない形です。下で売る人が残っていないかを試した動き、と考えられていて、買い寄りの弱いサインです。

たとえば、終値が158円20銭から158円25銭に上げて、値幅が12pipsで平均の0.6倍、前の2本の出来高が900回と950回で、このローソク足が700回なら、ノーデマンドになります。

1本のローソク足に、いくつかの条件が重なったときは、ここで説明した順番で、先にあてはまったサインを表示します。
MT4とMT5の両方に対応
VSA・出来高スプレッド分析インジケーターは、MT4版とMT5版の両方を配布しています。表示する内容とパラメーターは、MT4版とMT5版で同じです。

チャートの見方
ローソク足の色
サインが出たローソク足には、上から色が重ねて塗られます。買い寄りの強いサインは明るい緑、買い寄りの弱いサインは水色、売り寄りの強いサインは赤、売り寄りの弱いサインはオレンジです。色を塗った実体は、ふつうのローソク足より少し太く表示されます。

サインの名前
強いサインには、サインの名前も表示されます。買い寄りのサインはローソク足の下に、売り寄りのサインはローソク足の上に、サインと同じ色の文字で出ます。たとえば、下落の途中で、明るい緑の文字で売りのクライマックスや、シェイクアウト、ストッピングボリュームが出たりします。

上昇の途中では、赤い文字でアップスラストが出たりします。

初期設定では、ノーデマンドやノーサプライなどの弱いサインは、色を塗るだけで、名前は出ません。パラメーターでオンにすると、弱いサインにも名前が表示されます。
左上のパネル
チャートの左上のパネルには、次の内容が表示されます。
- 一番上には、金色の文字で「VSA 出来高スプレッド分析」と書かれています。
- その下には、「過去1000本で出た回数」と書かれています。
- その下に、11種類のサインが並びます。四角の印と、略称と、名前と、過去1000本の中で実際に出た回数です。
文字の色は、それぞれのサインの色なので、色の見本としても使えます。回数は、過去のローソク足で条件にあてはまった数を数えた集計で、将来の結果を示すものではありません。

通知の機能
通知は、強いサインが出たときに届きます。サインの名前と略称、買い寄りか売り寄りか、出来高が平均の何倍だったかと、終値が書かれています。パラメーターでオンにすると、弱いサインでも通知を受け取れます。
通知の方法は、ポップアップ・音・メール・スマホへのプッシュ通知です。初期設定では、ポップアップと音がオンです。
VSA・出来高スプレッド分析インジケーターの導入方法
MT4の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「VSA.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT4のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL4」→「Indicators」に、「MAM_VSA.ex4」を入れます。
- MT4を再起動するか、ナビゲーターの「インディケータ」を右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターの「インディケータ」から「MAM_VSA」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
MT5の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「VSA_MT5.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT5のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL5」→「Indicators」に、「MAM_VSA.ex5」を入れます。
- MT5を再起動するか、ナビゲーターの中で右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターから「MAM_VSA」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
パラメーターの説明
パラメーターは、すべて日本語で表示されます。

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| ID | 1 | 同じインジケーターを1つのチャートに複数入れるときは、別の値にします。 |
| 出来高・値幅の平均をとる本数 | 20 | 判定するローソク足の前の、何本で平均をとるかです。 |
| 直前の流れ(上昇・下降)を見る本数 | 10 | 1本前の終値を、何本前の終値と比べるかです。 |
| 超高出来高(平均の何倍以上) | 2.0 | クライマックスの判定に使う倍率です。 |
| 高出来高(平均の何倍以上) | 1.5 | ストッピングボリューム・上値の売り圧力・努力の判定に使う倍率です。 |
| 大きい値幅(平均の何倍以上) | 1.5 | クライマックス・努力の判定に使う倍率です。 |
| 小さい値幅(平均の何倍以下) | 0.7 | ノーデマンド・ノーサプライの判定に使う倍率です。 |
| 判定する本数(直近から) | 1000 | 直近から何本のローソク足を判定するかです。パネルの回数も、この本数で数えます。 |

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| 売りのクライマックス〜テスト(11種類) | すべてtrue | 11種類のサインを、1つずつオンとオフを切り替えられます。オフにしたサインは、パネルの一覧からも消えます。 |

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| 買い寄り(強いサイン)・買い寄り(弱いサイン)の色 | Lime・Aqua | 明るい緑と水色です。 |
| 売り寄り(強いサイン)・売り寄り(弱いサイン)の色 | Red・Orange | 赤は、チャートの陰線の色と近いので、見分けにくいときは色を変えると見やすくなります。 |
| 色付けする実体の太さ | 3 | 色を塗る実体の太さです。 |
| サイン名の表示 | 日本語の名前 | 日本語の名前・略称(SC・NDなど)・表示しないの3つから選べます。 |
| 弱いサイン(ノーデマンド・ノーサプライ・テスト)にも名前を表示 | false | trueにすると、弱いサインにも名前が出ます。 |
| 文字サイズ | 7 | 文字の大きさです。 |
| 左上に凡例と集計を表示・左からの位置・上からの位置 | true・10・25 | パネルの表示と位置(ピクセル)です。 |
| 強いサインを通知・弱いサインも通知 | true・false | 弱いサインでも通知を受け取りたいときは、「弱いサインも通知」をtrueにします。 |
| ポップアップ・音・音ファイル名 | true・true・alert.wav | いらないときはfalseにします。 |
| メール・プッシュ通知 | false・false | 使うときはtrueにします。MT4・MT5側の設定が必要です。 |
使うときの注意点
- このインジケーターは、確定したローソク足だけで判定するので、一度出たサインが描き直されることはありません。今動いているローソク足には、色は付きません。
- MT4の出来高は、取引された量ではなく、価格が動いた回数です。FX会社によって、数が違うことがあります。
- 買い寄り・売り寄りは、一般的な読み方にあてはめた分類で、その方向に動くことを示すものではありません。
- パネルの回数も、過去の集計で、将来の結果を示すものではありません。
VSA・出来高スプレッド分析インジケーターに関するよくある質問
Q. 本当に無料ですか?
はい、完全に無料です。メールアドレスをご登録いただくと、無料インジケーター配布ページからダウンロードできます。
Q. MT5でも使えますか?
はい。MT4版とMT5版の両方を配布しています。どちらもWindows版のMT4・MT5で使えます。スマホ版・タブレット版では使えません。
Q. 一度出たサインが、あとから消えることはありますか?
ありません。確定したローソク足だけで判定するので、一度出たサインが描き直されることはありません。今動いているローソク足には、色は付きません。
Q. 弱いサインに名前が出ないのはなぜですか?
初期設定では、ノーデマンド・ノーサプライ・テストの弱いサインは、色を塗るだけで名前は出ません。パラメーターの「弱いサイン(ノーデマンド・ノーサプライ・テスト)にも名前を表示」をtrueにすると、名前が表示されます。
Q. 一部のサインだけ表示することはできますか?
できます。11種類のサインは、パラメーターで1つずつオンとオフを切り替えられます。オフにしたサインは、パネルの一覧からも消えます。
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まとめ
今回は、VSA(出来高スプレッド分析)の考え方と、出来高と値幅からローソク足1本ごとの意味を色で示す無料の「VSA・出来高スプレッド分析インジケーター」を紹介しました。
VSAでは、出来高・値幅・終値の位置の3つを組み合わせて、ローソク足1本ごとに見ます。VSA・出来高スプレッド分析インジケーターを使えば、11種類のサインが4つの色で塗り分けられ、強いサインには名前が表示されます。
出来高の変化をチャートで確かめながら、VSAの考え方を学びたい方は、ぜひ活用してみてください。
※本インジケーターは売買の判断を補助するツールです。投資は自己責任で行ってください。利益を保証するものではありません。




