5分足は、1日の中でチャートパターンを作るケースも多く、スキャルピングやデイトレードで使用されやすい時間軸です。幅広いトレードスタイルで使われるため、FXの経験がある人で5分足を見たことがないという方は少ないでしょう。
しかし、5分足は短期足になるため、チャートパターンが通用しないこともあります。また、市場開始時間や経済指標発表時などは大きなボラティリティが発生するため、損切りに引っかかってから自分が予測していた方向に価格が進むケースも珍しくありません。実際に、FXの5分足トレードで勝てないことに悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は5分足トレードが勝てない理由と勝てない状況から抜け出すためのコツについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
FXの5分足で勝てない10の理由
5分足で勝てない理由を10種類ピックアップしました。具体的にそれぞれの理由について詳しく解説しますので、早速チェックしていきましょう。
チャートパターンが機能するかどうか見極められていない
5分足は1日で288本のローソク足が形成されるため、15分足や1時間足、4時間足よりも1日の中だけでチャートパターンを形成しやすいです。そのため、下記の画像のようにダブルボトムや逆三尊などが簡単に出現します。
しかし、5分足の中に形成されるチャートパターンは、上位足よりも機能しづらくなるため、しっかりとチャートパターンが機能するかどうかを見極める必要があります。つまり、ダブルボトムや逆三尊などチャートパターンが出現しただけエントリーしてしまうと負けやすくなるというわけです。
そのため、5分足のチャートパターンで負けるという方は、『具体的にどのような特徴を持つダブルボトムであれば機能しやすいのか』、『逆三尊はどのようになっていれば予想通りの方向に価格が進むのか』を知る必要があります。
マルチタイムフレーム分析をしていない
FXは5分足だけを見てトレードすることもできますが、さまざまな時間軸を把握しながらトレードをしないと負けやすくなります。つまり、マルチタイムフレーム分析が非常に重要になってくるというわけです。
例えば、5分足で逆三尊を形成している場合でも4時間足ではエリオット波動下降3波途中である場合、上位足の大きな波に呑まれて5分足の逆三尊が機能せずに負けてしまうことになります。トレンドの方向性は短期足よりも上位足のほうが優先されやすいため、上位足を確認せずにトレードをすることは大きなリスクとなります。
通貨強弱を確認していない
通貨強弱を無視してトレードをすると5分足に限らず勝てないケースが多くなります。通貨強弱はその名の通り各通貨の強弱を測ることです。例えば、ドル円にエントリーする場合、USDCADやUSDCHF、EURUSD、GBPUSDなどを見てドルが買われやすい傾向にあるのかをチェックし、GBPJPYやAUDJPY、GOLDなどを確認して円が売られやすいかをチェックします。通貨強弱に関しては、下記の記事のようにインジケーターで確認することも可能です。
FXトレードにおいて重要や要素に挙げられやすいのが通貨強弱であり、それを無視してエントリーをしても勝つことは難しいです。また、通貨ペアの中には通貨強弱がはっきりしていないものがありますが、そのような通貨ペアを排除することでレンジ相場を避けられます。通貨強弱は、その通貨ペアが特定の方向に伸びやすいのかを測る際にも使えるため、普段から通貨強弱を意識していなかった方は、今後トレードの中でチェックするのがおすすめです。
そもそも分析せずに感覚で取引している
この記事を読んでいる人は、基本的にFXのことを真剣に調べている方になるため、ほとんどいないと思いますが、感覚だけで取引をしている場合、それが勝てない大きな原因です。ここでいう感覚とは、根拠を持たずに直感に従ってエントリーや決済を行うことを意味します。
FXは、多くの人が資産を増やすためや副業としてはじめる方が大半です。感覚でトレードをすれば、もし負けたときに反省の仕方がわかりません。また、買った場合でもなぜ買ったのかがわからないため、いつになっても成長できないことになります。
そのため、ギャンブルトレードをしたいという人以外は、テクニカル分析を行い、根拠を持ってエントリーするようにしましょう。
利確と損切りが明確になっていない
FXで安定して勝つためには、リスクリワードの良い場面でトレードをし続ける必要があります。なぜなら、リスクリワードが悪い場合、コツコツドッカンを喰らいやすくなるからです。例えば、利益10万円、損切り50万円という状況で、4回連続で勝ったとしても5回目で負けてしまったらマイナス10万円の損失になります。この場合、勝率80%でも利益がプラスにならず、むしろマイナスです。
リスクリワード | 結果 | 収支 |
5:1 | 勝ち | +100,000円 |
5:1 | 勝ち | +100,000円 |
5:1 | 勝ち | +100,000円 |
5:1 | 勝ち | +100,000円 |
5:1 | 負け | -500,000円 |
合計:-100,000円 |
このようなトレードをしている場合、かなり高い勝率をキープし続ける必要があり、ずっと勝ち続けることは難しいため、損失ばかりが膨らんでいきやすいです。
そして、ここからが本題となりますが、リスクリワードを算出するためには、利確と損切りを明確にする必要があります。なぜなら、利確と損切りの位置が明確でないとこの局面のリスクリワードが何対何なのかわからないからです。
また、損切りと利確が明確ではない場合、少しの利益で途中決済してしまったり、次の見出しで紹介する損切りができない原因となったりするため、このような状況ではFXで勝つことは難しいでしょう。
損切りができない
FXで損切りができない場合、お金を増やすトレードは難しいです。先ほどの話にもつながることですが、損切りができないということはリスクリワードが10:1にもなり得るということになります。
利益が10万円、損切り10万と想定してエントリーした場合でも損切りができなければ損切りが100万になってしまうこともあるため、この状況ではリスクリワードが非常に悪く、FXで勝つことは難しいです。
ボラティリティの少ない時間で取引している
FXは、価格が変動することで発生する売買差益で利益を生み出せる仕組みです。そして、1回のエントリーにスプレッドが発生するため、常に含み損からスタートすることになります。相場にボラティリティがなく、価格変動が乏しいとすぐにレートが戻ってきてしまうため、損切り貧乏になる可能性があります。
根拠が少ない
FXで高い勝率をたたき出すためには、根拠の強さがポイントになります。根拠が多ければ多いほどそのトレードは成功しやすく、逆に根拠が少ない場合、負けてしまう可能性が高くなりやすいです。
チャートを見て『ここから上がりそう』、『水平線にタッチしたのでエントリーしよう』というような薄い根拠でエントリーしている場合、それが勝てない原因となっている可能性があります。
損切りになったときに振り返らない
負けトレードを反省しないと失敗を今後のトレードに活かすことができません。この場合、ただ損切り額が積み重なるだけでトレード能力が向上しないため、巻き返すことも難しくなります。
基本的には、損切りになったときは、何を根拠にエントリーして何が間違っていたのかをしっかりと把握する必要があります。また、原因を知った上で次回のトレードから何を気を付ければいいのかを確認することで、FXトレーダーとしての成長を見込むことができ、勝ちやすくなっていくことができるでしょう。
相場状況が悪い
自分自身が悪くない場合でもFXは勝てないことがあります。そのひとつとして挙げられるのが相場状況の悪さです。
相場が落ち着いていたり、トレンドが終了するとレンジ相場になりやすかったりします。このような相場では、なかなか大きな値幅を取ることができません。
相場状況が悪い場合、トレードはできるだけ控えるなどの対策が必要です。
5分足トレードで勝てない状況から抜け出す7のコツ
5分足トレードで勝てない状況から抜け出すコツは大まかにわけて7つあります。それぞれのコツについて解説していきますので、現在抱えている課題を解決したいという方は、ぜひ参考にしてください。
実践的なテクニカル分析を学ぶ
FXの5分足トレードで勝つためには、単に一般的なFXの知識を身に付けるだけでは不十分です。FXには、知識と経験の両方が必要であり、それらがバランスを取れていないと意味がありません。よくFX関連の記事でどれだけチャートパターンを覚えても勝てるようにならないと言われるのは、これが理由です。
知識と経験をバランスよく身に付けていくためには、実践的な知識を身に付けたり、トレードの中で実際に学んでいったりすることが重要です。そして、実践的な知識は一般的なFXの教科書から学ぶことは難しいため、FX会社が提供しているプロトレーダーの手法を入手するのがおすすめです。特に、ToshiのFX極秘手法は機能するチャートパターンの見極め方や相場分析方法など、より実践的な知識が詰まっている教本になるため、興味がある方は、下記からToshiのFX極秘手法をチェックしてみてください。
リアル口座で経験を積む
5分足トレードで勝てるようになるためには経験が必要になるため、初心者トレーダーの中には、経験を積むためにデモ口座で取引をしようとする人がいます。デモ口座は自分のお金を一切かけずに取引ができるため、経験を積む際に資金が減らないという点がメリットです。しかし、デモ口座はお金をかけないため、トレードの感覚も身に付きづらくなります。
そのため、資金を十分に用意できない方でも負けた時の痛みを知るために必ずリアル口座で取引するのがおすすめです。10,000通貨など少ないロット数でも問題ないため、実際にお金をかけて知識や経験を身に付けながらFXトレーダーとして成長していくことが重要になります。
使用しているインジケーターを見直す
基本的に、使用するインジケーターを見直したところで大きな変化はありません。しかし、勝てるインジケーターを取り入れたり、正確な判断ができなくなるインジケーターは排除したりすることが重要です。インジケーターは、一定の条件が揃ったら機械的にエントリーするという形で使用しますが、相場状況が変わると通用しなくなる場合もあるため、定期的に見直すことも重要です。
また、インジケーターに頼り過ぎないということも大切です。あくまでもFXトレードは自分の能力で行うものであり、それを補助するものとしてインジケーターを使用します。完全にインジケーターを頼り、長期間FXで勝ち続けられることは少ないため、総合的な技術と能力が必要です。
上位足とマッチした方向のときだけエントリーする
正しいマルチタイムフレーム分析を身に付けて上位足にマッチしたときにエントリーすれば、自ずと勝率を上げることができます。FXは上位足の流れが優先されやすいため、上位足と5分足が同じ方向を向いたときにエントリーすると勝ちやすいです。例えば、下記のような5分足でエリオット波動3波が開始されそうな場面があるとします。
ここで4時間足チャートに切り替えると、4時間足が上昇3波途中であることがわかります。
この場合、その5分足はエリオット波動3波になる可能性が高いと判断できます。
このように、5分足の方向性が上位足とマッチしたときだけエントリーすると5分足トレードの勝率を安定させることができるのでおすすめです。
トレード日記をつける
トレード日記は、エントリーをしたときにつける日記のことです。現在は、XなどのSNSがあるため、そこに日記をつけることもできるため、気軽に取り入れることができます。
基本的にトレード日記には、下記の内容を記載します。
- エントリーする通貨ペア
- エントリー時間
- エントリー根拠
- 利確位置
- 損切り
- 最後にトレードの反省
トレード日記をつけることによって反省できる環境を作ることができます。また、日記を見返すことで、FXの経験を自分のものにできるので、非常にメリットは大きいといえるでしょう。
市場開始時間前のみエントリーする
市場開始時間前は、本来伸びる方向とは逆に価格が推移し、損切りを切ってから上がるという流れが多く見られます。そのため、市場開始前にエントリーすれば、リスクリワードの良い場面でトレードをすることができるようになります。
市場開始時間は一般的に下記の表の通りです。
市場 | 夏時間の市場開始時間 | 冬時間の市場開始時間 |
東京 | 9:00~ | 9:00~ |
欧州 | 16;00~ | 17:00 |
ニューヨーク | 22:30 | 23:30 |
しかし、これは一般的な情報であり、個人的な感覚としては、東京は市場開始時間の9:00、欧州は15:00~15:30、ニューヨークは21:30から相場が動き出すイメージです。また、この時間に最安値の価格帯を推移しているケースが多くなります。
市場開始前にエントリーをすることで、大きなボラティリティが発生する場面でポジションを持つことができます。これにより、大きな値幅を取ることができるため、損切り貧乏などになることを防ぐことができるでしょう。
損切りをできるだけ深めにセットする
なかなか5分足で勝てないという方は、損切りを深めにセットするのもひとつの対策方法です。損切りの位置が浅い場合、損切りラインに触れてから上昇するケースもあります。そのため、方向性が合っているのであれば、いつもの損切り位置よりも少し下に置いておくのもひとつの対策方法です。
例えば、下記の5分足チャートの場合、赤丸でエントリーしたら本来多くのトレーダーが損切りを置く位置は赤いラインになります。しかし、青のラインまで損切り位置を下げれば、損切りにかかることを防げる場合もあるのです。
ここで注意が必要なのは、損切りを深く置くということは、その分リスクリワードが悪くなる可能性があります。そのため、リスクリワードをしっかりと確認した上で、期待値の高い場面だけエントリーするのがおすすめです。
まとめ
今回は、FXの5分足で勝てない10の理由と勝てない状況から抜け出すためのコツについて詳しく解説しました。5分足エントリーで安定した成績を出すためには、経験はもちろんのこと、より実践的な知識が必要になります。そのため、ほかのトレーダーとの差を一気につけたいという方は、ToshiのFX極秘手法をこの機会にチェックしてみてください。