プロップファームの多くでは、1日の損失に上限が決められていて、それを超えるとルール違反になります。取引をしながら、今どれだけ上限に近づいているかを、自分で計算し続けるのは大変です。
この記事では、プロップファームの日次ドローダウンとは何か、どう計算するのかを、初めての方にもわかるように順番に解説します。あわせて、1日の損失が上限に近づいていないかを見張る「日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーター」を紹介します。MT4とMT5の両方に対応しています。こちらのインジケーターは完全に無料で提供しております。
この記事のポイント
- 日次ドローダウンは、1日の中で資金がどれだけ減ったかを表します。多くの場合、有効証拠金で計算されます。
- 「日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーター」は、日次ドローダウンの計算を自動で行い、チャート上のパネルで常に表示します。
- 上限に近づくと、色と通知でお知らせします。
- 口座の情報を読んで表示と通知をするだけで、注文や決済は一切行いません。
- MT4とMT5の両方に対応しています。メールアドレスを登録すると、配布ページから無料でダウンロードできます。
| 名称 | 日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーター(ファイル名:MT4版 MAM_DailyDD.ex4/MT5版 MAM_DailyDD.ex5) |
|---|---|
| 対応プラットフォーム | MT4(MetaTrader 4)・MT5(MetaTrader 5)のWindows版 |
| 料金 | 完全無料 |
| 表示するもの | 日始めの基準額、現在の有効証拠金、当日の損益、日次上限、使用率とバー、残り許容額、下限の有効証拠金、次の区切りまでの時間、4つの段階の表示 |
| 通知 | ポップアップ・音・メール・プッシュ通知(段階が、注意・上限間近・上限超過に上がった時) |
| 注文・決済 | 行いません(上限に達しても、ポジションを自動で閉じることはありません) |
| 開発者 | Toshi(MoreAndMore Info) |
日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーターを無料でダウンロードする ▼

プロップファームとは?
プロップファームとは、トレーダーに会社の資金を預けて、トレードしてもらう会社のことです。
多くの場合、まず審査のためのトレードを行い、決められた目標とルールを守って合格すると、会社の資金で取引できるようになります。そして、出た利益の一部を、トレーダーが受け取る仕組みです。

日次ドローダウンとは?
プロップファームのルールの1つが、日次ドローダウンの上限です。
- ドローダウンとは、資金がどれだけ減ったか、のことです。
- 日次ドローダウンは、1日の中で、資金がどれだけ減ったかを表します。
多くのプロップファームでは、1日の損失に上限が決められていて、それを超えると、ルール違反になります。

残高と有効証拠金
口座の残高は、決済が終わった取引だけで計算した金額です。有効証拠金は、残高に、まだ決済していないポジションの含み損益を足した金額です。
日次ドローダウンは、多くの場合、この有効証拠金で計算されます。つまり、決済していなくても、含み損が大きくなれば、上限を超えてしまうことがあります。

数字の例
1日の始めの残高が10万ドル、日次の上限が5%だったとします。10万ドルの5%は、5000ドルです。有効証拠金が9万5000ドルを下回ると、上限を超えることになります。

たとえば、ポジションの含み損が3000ドルなら、有効証拠金は9万7000ドルです。上限5000ドルのうち、3000ドルを使っているので、使用率は60%です。残りの許容額は2000ドルです。

このインジケーターがすること
このインジケーターは、この計算を自動で行い、チャート上のパネルで常に表示します。上限に近づくと、色と通知でお知らせします。
このインジケーターは、口座の情報を読んで、表示と通知をするだけのものです。注文や決済は一切行いません。上限に達しても、ポジションを自動で閉じることはありません。

MT4とMT5の両方に対応
日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーターは、MT4版とMT5版の両方を配布しています。表示する内容とパラメーターは、MT4版とMT5版で同じです。

パネルの見方
右上のパネル
初期設定では、チャートの右上に、パネルが表示されます。一番上には、日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーターと書かれています。その右にあるのが、今の段階を表す表示です。

4つの段階
段階は、使用率によって4つあります。
- 使用率が60%未満なら、緑の安全圏です。
- 60%以上なら、オレンジの注意です。
- 85%以上なら、赤の上限間近です。
- 100%以上なら、赤の上限超過です。
パネルの枠の色も、段階の色に変わります。上限間近と上限超過のときは、パネルの背景が赤く点滅します。
下の4枚は、表示を確かめるために、日次上限の設定を小さくして、それぞれの段階を表示させた画面です。




パネルの項目(1つ目から4つ目)
- 日始めの基準額:1日の区切りの時点の金額で、上限の計算のもとになる金額です。初期設定では、区切りの時点の残高と、有効証拠金の、大きい方を使います。
- 現在の有効証拠金です。
- 当日の損益:基準額から、今の有効証拠金までの差で、含み損益も入っています。かっこの中は、基準額に対する割合です。
- 日次上限:1日に減ってよい金額の上限で、かっこの中は、基準額に対する割合です。初期設定では、基準額の5%です。

パネルの項目(5つ目から8つ目)
- 使用率:上限の金額のうち、今どれだけの損失が出ているか、の割合です。その下には、使用率を表すバーがあります。バーの色も、段階の色に変わります。
- 残り許容額:あといくら減ると、上限に届くかを表します。
- 下限の有効証拠金:有効証拠金がこの金額を下回ると、上限を超えることになります。さきほどの例なら、9万5000ドルです。
- 次の区切りまで:次に1日がリセットされるまでの時間と、区切りの時刻が表示されます。初期設定では、世界標準時のUTCの0時が区切りです。UTCは、協定世界時の略で、世界の時刻の基準になる時間です。日本時間では、朝の9時になります。

パネルの下の注意書き
パネルの一番下には、注意書きが表示されることがあります。
インジケーターを、1日の途中から入れたときは、その日の始めの金額を、その場で記録することができません。そこで、今の残高から、その日に決済した損益と入出金を引いて、日始めの残高を計算します。ただし、日始めの時点の含み損益はわからないので、日始めの有効証拠金は、残高で代わりに計算します。そのときは、パネルの下に「日始めの有効証拠金は不明のため残高で計算」と表示されます。

インジケーターを入れたまま、次の区切りを迎えると、その時点の残高と有効証拠金を記録するので、次の日からは、この注意書きは消えます。日始めの金額は、口座番号ごとに保存されるので、同じ日にMT4を開き直しても引き継がれます。
通知の機能
段階が、注意、上限間近、上限超過に上がったときに通知が届きます。通知には、そのときの使用率が書かれています。
- 同じ段階の通知は、1日に1回だけです。
- インジケーターを入れた直後は、今の段階を記録するだけで、通知はしません。
通知の方法は、ポップアップ・音・メール・スマホへのプッシュ通知です。初期設定では、ポップアップと音がオンです。
日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーターの導入方法
MT4の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「DailyDD.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT4のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL4」→「Indicators」に、「MAM_DailyDD.ex4」を入れます。
- MT4を再起動するか、ナビゲーターの「インディケータ」を右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターの「インディケータ」から「MAM_DailyDD」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
MT5の場合
- 下記のダウンロード方法に沿って「DailyDD_MT5.zip」をダウンロードし、解凍します。
- MT5のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選びます。
- 開いたフォルダの「MQL5」→「Indicators」に、「MAM_DailyDD.ex5」を入れます。
- MT5を再起動するか、ナビゲーターの中で右クリックして「更新」を押します。
- ナビゲーターから「MAM_DailyDD」をチャートにドラッグし、「OK」を押します。
パラメーターの説明
パラメーターは、すべて日本語で表示されます。

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| 識別ID | 1 | 1枚のチャートに複数入れる場合は、別の値にします。 |
| 日次上限の決め方 | 日始めの基準額に対する% | 「口座サイズ(初期資金)に対する%」「金額で指定」も選べます。 |
| 日次上限(%) | 5.0 | %で決めるときの上限です。 |
| 口座サイズ | 100000 | 「口座サイズに対する%」のときに使います。表示する通貨で入れます。 |
| 日次上限の金額 | 5000 | 「金額で指定」のときに使います。表示する通貨で入れます。 |
| 日始めの基準額 | 日始めの残高と有効証拠金の大きい方 | 「日始めの残高」「日始めの有効証拠金」も選べます。 |
| 区切りの時刻の基準 | 世界標準時(UTC) | サーバー時間、日本時間、UTCから指定した時差も選べます。 |
| 区切りの時・分 | 0・0 | 1日の区切りの時刻です。 |
| UTCからの時差 | 1.0 | 「UTCから指定した時差」のときに使います(時間)。 |

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| 表示する通貨 | 空欄 | 空欄なら口座の通貨で表示します。別の通貨(例:USD)を入れると、為替レートから自動で換算します。 |
| 口座の通貨1単位あたりのレート | 0.0 | 0なら為替レートから自動で取ります。レートを自分で入力することもできます。 |
| 通貨ペア名の頭・後ろに付く文字 | 空欄 | ブローカーによって通貨ペア名に記号(例:.m)が付く場合に入れます。自動のレートに使います。 |
| 「注意」にする使用率・「上限間近」にする使用率 | 60.0・85.0 | 段階を切り替える使用率(%)です。 |
| 上限間近・上限超過で点滅させる | true | パネルの背景を赤く点滅させます。 |

| 項目 | 初期設定 | 内容 |
|---|---|---|
| 「注意」「上限間近」「上限超過」になったら通知 | すべてtrue | 段階ごとに、通知するかを選べます。 |
| ポップアップ・音 | true・true | 音のファイルは、初期設定で alert.wav です。 |
| メール・プッシュ通知(スマホ) | false・false | 使うときはtrueにします。MT4・MT5側の設定が必要です。 |
| パネルの位置・横方向の余白・縦方向の余白・文字サイズ | 右上・10・20・9 | 位置は、左上・右上・左下・右下から選べます。 |
| 安全圏・注意・上限間近と上限超過の色 | MediumSeaGreen・Orange・Red | 段階ごとの色を変えられます。 |
レートが取れないときは、口座の通貨で表示して、パネルの下にその旨が表示されます。
使うときの注意点
- 日次ドローダウンの計算のしかたは、プロップファームによって違います。基準額が残高か有効証拠金か、1日の区切りが何時か、上限が何%かを、自分の契約のルールに合わせて設定してください。
- パネルの数字は、MT4・MT5の口座情報から計算した目安です。実際の判定は、プロップファーム側の計算で行われます。
- MT4・MT5を閉じている間は、監視も通知もできません。
- 相場が急に動いたときは、通知が届く前に、損失が大きく広がることもあります。
- このインジケーターは注文や決済を行いません。上限に近づいたときに、どうするかは、自分で決めておく必要があります。
日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーターに関するよくある質問
Q. 本当に無料ですか?
はい、完全に無料です。メールアドレスをご登録いただくと、無料インジケーター配布ページからダウンロードできます。
Q. MT5でも使えますか?
はい。MT4版とMT5版の両方を配布しています。どちらもWindows版のMT4・MT5で使えます。スマホ版・タブレット版では使えません。
Q. 上限を超えたら、ポジションを自動で決済してくれますか?
しません。このインジケーターは、口座の情報を読んで表示と通知をするだけで、注文や決済は一切行いません。上限に達しても、ポジションを自動で閉じることはありません。
Q. 1日の途中から入れても使えますか?
使えます。その日に決済した損益と入出金から、日始めの残高を計算します。ただし、日始めの時点の含み損益はわからないので、日始めの有効証拠金は残高で代わりに計算し、パネルの下にその旨が表示されます。次の区切りを迎えると、この注意書きは消えます。
Q. 1日の区切りを日本時間にできますか?
できます。パラメーターの「区切りの時刻の基準」で、サーバー時間・UTC・日本時間・UTCから指定した時差の4つから選べます。区切りの時と分も決められます。
日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーターの無料ダウンロードはこちら
まとめ
今回は、プロップファームの日次ドローダウンの考え方と、1日の損失が上限に近づいていないかを見張る無料の「日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーター」を紹介しました。
日次ドローダウンは、1日の中で資金がどれだけ減ったかを表し、多くの場合、含み損益を含む有効証拠金で計算されます。日次ドローダウン・損失上限アラートインジケーターを使えば、使用率・残り許容額・下限の有効証拠金などがパネルに常に表示され、上限に近づくと色と通知でお知らせします。注文や決済は行わないので、上限に近づいたときの対応は、自分で決めておく必要があります。
日次ドローダウンを確かめながらトレードしたい方は、ぜひ活用してみてください。
※本インジケーターは売買の判断を補助するツールです。投資は自己責任で行ってください。利益を保証するものではありません。



